今年の野球は2回であった。
別に野球が好きな訳ではない。ダンナの会社で毎年チケットの抽選があるから、適当に応募すると時々当たるのである。
弁当付きで当たった年もある。当たらない年もある。
今年は2回当たったということだ。
夏のイベントとして、これはこれで楽しませてもらっている。
イベントといっても、「野球観戦」ではなく、「野外飲み」だ(笑)野球は飲みを盛り上げるためのアイテムみたいなものだ。
何となくどちらかを応援していれば(西武である)、にわかファン気分を味わえる。
個人的には、7回の風船を飛ばせれば、もういい(笑)
クーラーバッグに飲み物とつまみを入れる。
瓶と缶の持ち込みはできないから、缶は入場前にありったけ飲む、ワインは水筒に入れかえて1本、ペットボトルのワインを1本。
冷蔵庫に筋子が入っていたので、これを使わない手はない。
オニギリEE:AE595
あとは適当に惣菜。
ダンナは用事があって先に出たので、待ち合わせだ。
3時8分のバスで駅に向かえと指示が出ていた。
こうでもしないと私はすぐにバスに乗り遅れる。直前までダンナの指示は続くのだ。準備できてる?そろそろ出ないと間に合わないよ。スマホ持ったか。
これでも忘れたり乗り遅れたりする私は、子供以下である。ダンナの指示は、だんだん濃厚になってきている。
私かて、ボーッと乗り遅れているわけではない。いつも何かが起こるのである。
履こうと思っていた靴が壊れてた、鍵がない、ネコが吐いた。
それを見越して時間に余裕を持てと言うが、突然起こる出来事はいつもイレギュラーである。毎度思うのは「今度はそう来たか!」なのである・・・。
3時8分のバス。バス停までは6分ぐらい。3時に出ればいいだろう。
持ち物の準備はできていた。オニギリを除いて。
オニギリは2時半からとりかかればいいだろう。
何しろ暑くて疲れた。ちょっと休みたい。
ZZZ・・・EE:AEAC4
2時半のアラーム。
あと5分・・・。
高速で握ればあと10分・・・。
などとまどろんでいたら、ハッEE:AE482米炊いてないじゃんEE:AEB30
今回はこれだよEE:AEB64こんなん、予想できるかいなEE:AE5B1
私は飛び起きて炊飯器に米を入れた。
高速モードで炊けば、20分ぐらいで炊けるはずだ。
忌々しい、手は空いているのに、米待ちである。
せめて他の準備を万全にしておこう。
クーラーバッグ、OK。保冷剤、オーケー。変なバランスで余裕はあったので、扇子など準備したり。
米が炊き上がったのは、2時55分である。
でりゃー、こんなもの、握ってナンボじゃ、気合入れろー。
あっちいEE:AEB64
ちょっ、これムリ・・・。
流し台に何度も放り投げながら、やっと2個のオニギリが完成した。
そもそも私はオニギリなど握ることは稀で、しかも専用の型がどこかにあったはずである。
見当たらないのでラップに包んで握っていたが、これもイレギュラーであった。
もう3時になる。
しかしオニギリはたったの2個。
私はトチ狂ってタッパーに塩ご飯を敷き、その中に切った筋子をひねり込んだ。
ダメージは、のりがないだけじゃないか。なんだ、最初からこうすれば良かった。
バス停まで走る。
もうすぐ50になろうという女が、まだバス停まで走っているのである。一生、こうだろうか。
間に合ったので早速GPSをONにして、ポケモンGOだ。
「生涯現役」という言葉があるが、これはちょっと意味が違うか。
間に合った。超絶忙しかったのは出発10分前ぐらいで、喉元過ぎれば熱さなどすぐに忘れてしまう。
ケロッとしてダンナと合流し、電車に乗り込んだ。
黙っていれば、普通の待ち合わせだ。
しかし、タッパーに詰めた塩飯が出てくる時に、私はその理由を言わなくてはならないのであった・・・。