どうもこの頃、地味に時間が足りない気はしていた。地味に。
「あぁもう、時間がない!」という感じではないのだ。「なんでもうこんな時間?」みたいな事が多い。
急にではない。徐々に。
その上、寝不足だ。
私の時間は、どこに吸い取られているのだろうか?
やっと分かった。
アレか。
私はこの頃、スペシャルなキャンディをせっせと作っている。
手軽にできるので、ご飯を食べた後、眠くなった時、ちょっと疲れた時に「少し」と思い、スマホを手に取るのだ。
SNSをやっていると時々、ゲームに招待されることがある。
そんな大げさなものではない、相手も別に私を本気で誘おうとなど思っておらず、ダイレクトメールのようにホイッとテンプレを送る。
こちらも気が向いたら始めるし、向かなければ返事もせずそのままである。
「キャンディクラッシュ」というゲームのお誘いが来たのは、一週間ほど前のことだ。
この通り、ハマりやすいタチなのでできるだけこの手の扉は開かないようにしているが、これはシンプルなパズルゲームである。
ひとりででき、サクッと済ませられる、まさにちょっとした隙間を埋めるのにちょうど良いパッキンだと思ったのである。
実際はじめのうちは、電車に乗っている間、何かを待つ間など、ちょうど良い時間つぶしになった。
ところが私は性根がゲーマーである。コントロールということができない。
というか、しているつもりだったのだが、どうもこの頃時間が足りない。
「サクッと」「少し」の罠である。チリツモであった・・・。
こうなると次に恐ろしいのは、課金である。
パズルゲームに課金など必要ないとばかり思っていたが、やはり商売だ。ボランティアではなかった。
まず、「クソッ、この飴玉さえなければEE:AE4E5」などという消したいものを消すなどのアイテム。
これはいらん。私はゲーマーなのである。そんなものの力など借りはしない。プライドがあるのだ。
しかしやればやるほど、難易度は上がっていく。
今のところ、何度もやっていれば「運がいい」パターンが巡ってくるので何とか進んでいるが、いずれにっちもさっちもいかなくなる日が来るのだろうか。
先に言うが、私はそこを潮時にしようと思っている。・・・思っていてもできないのがゲーマーだ、先のことは分からないが。
まぁとにかく現在、さしあたってちょこざいなアイテムの事は、まだ考えずに済んでいた。
ところが今度は「レベル36の壁」である。
レベル35から36に行くには、特別なステージを3つクリアしなくてはならない。
しかし、クリアできるのは一日に1ステージという制限があるのだ。なので最低でも3日はかかることになる。
ところが奥さん、100円払えばすぐに行けるんですよ!たったの100円!
果たして今日その岐路に立たされたのだが、もう私はすっかりキャンクラに侵されていたので、非常に迷うことになった。
さしあたって特別なステージってヤツをやってみるも、あっさりクリアしてしまった。
かくして本日は通行止めである。
仕方がないのでレベル35を繰り返すことにしたが、私はもうひとつの方法を思い出した。
それはFacebookを通して友達に頼む、という方法である。
無料。
「安い」よりも安い、最安値。
しかしこんな時ばかり頼むのは気が引けるし、頼んだところで逆に私がしてあげられることなどないだろう。
とりあえず誰がやってるかぐらいは調べてみるか。Facebookを接続する。
初めての事なので何でだか分からない、とにかく私は某地元ロッカーに救われたのだ。
接続しただけで頼むことになっちゃうのだろうか?
それとも助ける側は、特に相手を選んでいないのだろうか??
さっぱり分からないが、とにかく私は飛行機にブーンと乗って次のエリアに到達していた。
助かったが、こうしてまた次なる扉が開いてしまったのである。
明日からはマイルールを作ることにするEE:AE4E6