宇都宮の寮に、娘ぶー子は帰っていった。
「帰る??」とダンナに聞き返されて、あぁ、こっちが自宅じゃないかと気づいたりする。
出稼ぎに出るようになってから数ヶ月。
家にいないほうが多くなり、すっかり「あっちの人」となっていた。
今回は3つめの職場になる。
富山、名古屋、宇都宮、と転々としており、それを楽しんでもいるようだ。「次はどこにしようかEE:AE5BE」などと、まるで旅行気分である。
保護者としては、どこかに長く勤めて欲しいような、若いうちに色々やらせてやりたいような複雑な気分だ。
月に一度程度の割り合いで帰ってくると、職場の話を聞かせてくれる。
それが、土地柄なのかたまたまそういう職場なのか、それぞれ違いがあってなかなか面白い。
最初に行った富山は「本当に何もない田舎」だったと言い、それはそれで良さそうじゃないかと言うと、本当に何もなさ過ぎて、刑務所のような生活を送っていたらしい。
最短期間で家に戻る。
次の名古屋は壮絶だったらしい(笑)
着いたその日に「じゃあ一緒にメシ食いに行こう!」と鍋焼きうどんをご馳走になってから、毎日誰かしらが仕事後に呼びに来たという。毎日。
毎晩毎晩夜の街にくり出し、楽しんでいるのかと思いきや、さすがのぶー子も「疲れた、ひとりになりたい」と弱音を吐く。
夜になると「ぶぅこちゃん、あーそーびーましょ!!」という歌声がドアの向こうから聞こえてくると言い、ノイローゼ寸前で帰ってきたのであった(笑)
結局、居心地が良くて落ち着いたのが、今のところ宇都宮のようだ。
夜中の2時3時に過食症の妹分が、「ちゃんぶー、お腹すいた・・・。」と起こしに来る以外は、そこそこ快適に過ごしているらしい。正月も帰ってこなかった。
まぁ、家にいて夕方まで寝てられるよりはいい。
しっかり稼いで何か有意義に使って欲しいものだが、見慣れない服が増えていくところを見ると、それは難しそうである。
次はいつ帰ってくるか。
たまには予告通りに帰って欲しいものである。