人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

0 O'clock

ご飯は外で食べた。ダンナの提案だ。買い物と調理と献立を考える時間が浮いた。嬉しい。

このところ残業で遅かったダンナも早く帰り、晩ご飯を食べて家に戻っても、まだ時間が少しあったのだ。

「DVDでも観ようか。」ダンナは2本のDVDを手に取り、「これなら短いから観れる。」と、短い方を選んだ。

昔NHKで放送していた番組だ。なぜか「プロジェクトX」。

1時間ほどの番組を見終わると、ダンナは腕時計を見た。「もう結構いい時間になっちゃったなぁ。」

この頃私は早寝を心がけており、11時半から12時の間には布団に入るようにしている。

喉が渇いたのでこの後ノンアルでも飲もうと言っていたのだが、無理そうだ。

ダンナはリモコンをデッキに向け、DVDをメニュー画面に戻す。

中に「シリーズの紹介」という項目があり、それを選んでボーッと他の回の紹介を見ていた。半分ほど見たところで画像が乱れ始めたので、「この辺にしよう」と切り上げる。

12時近くなっていた。もう寝なくては。

この日私は寝坊したので、朝のゲームができなかったのだ。今夜は早く寝て、何が何でも明日は朝ゲーをする。

歯を磨き始めると、「・・・寝ちゃうの?」とダンナ。ノンアルを飲みたかったようだ。

寝ちゃいます。もう一刻も早く寝ちゃいたいです。

最近、質の良い眠りを得るための就寝パターンをつかむため、私は睡眠時間について記録をとっている。

12時までには布団に入り、30分本を読む。今のところ、これが理想的と思われるのであった。

12時を過ぎそうなので、実はちょっと苛立ち始めていた。

その時。

ピンポ~ン♪

はぁ?

時計を見る。12時。

背筋がゾクッとする。誰?

ダンナがモニターを覗き込む。特に驚いたような様子はなく、ドアに向かった。

その間に私もモニターを見ると、顔のアップだ。もはやどの部分が映っているのかも分からない。

こんな事をする人間を、私はひとりだけ知っている・・・。

「HAPPY BIRTHDAY!!」

娘ぶー子が飛び込んできた。は??はぁ??なんで??

名古屋に出稼ぎに行っていて、月末に帰ると言っていたのだ。

つい夕方、その日にハンバーグを食べに行こうとメールしたばかりであった。

「ちょっと!秒針見てた!?ピッタリだよ!」興奮気味にまくしたてるが、「秒針」って・・・EE:AE4E6

「いやぁ、歯ぁ磨きだしちゃって、もう寝ちゃいそうで大変だったんだよ・・・EE:AE5B1

え!?ダンナもグル!?

ていうか・・・、そう考えてみると、なんかおかしい事ばかりであった。

DVDを選ぶ時も、プロジェクトXは短いんだからそれでいいのに、長い方と迷っていた。

観終わってからも訳もなく、シリーズの紹介なんかを見ていた。そして突然それを切り上げた。

やたらと時計を見てたような・・・、ハッ、何で風呂上りに腕時計!?

しまいには「・・・寝ちゃうの??」である。寝ると言うのに。

「最近ぽ子は寝るの早いからさぁ、ホント、大変だったよEE:AEB67

そういうことか。とんだサプライズである。

あらためまして。

グラスにノンアルコールビールを注ぐ。

ぶー子は秋のジャケットをプレゼントしてくれた。

数日前に、「エゴイスト」の袋が二つ、家に届いていた。

もうひとつはぶー子用で、色違いが2枚(笑)よほど気に入ったらしい。二人合わせれば3色、着回せる。

ぶー子の土産話を聞き、たくさん笑った。

結局寝るのは1時半になってしまったが、他にもいい事があった。

以前記事にした怪現象をぶー子に話し、抜けていた毛を見せると、「これ、猫の毛じゃないよ。洋服とかについてるファーだよ!(厳密に言うと「安っぽい」という装飾があった)おかんが寝てる間に、エルが噛んで抜いたんじゃね??」と言った。

確かにエルは、フカフカしたものを噛むことがある。抜け方も、噛んで引っこ抜いた感じであった。

合理的な結論が出て、私は非常に安心した。このところ寝室はちょっとおかしな事になっていたので、怖かったのである。

しばらくまた賑やかになりそうだ。

ぶ-子は次は広島か宇都宮、と言っている。