人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

過酷なエステ

時間が開いて、億劫になっていた。

エアロビの初日である。

前回行ったボクササイズは1ヶ月のいわゆる単発モノ、それに対して今回のエアロビは3ヶ月の通常コースである。

本当はボクササイズのようなハードなのが良かったのだが、曜日の都合でここしかなかったのだ。

しかも詳しくいうと「ソフトエアロビクス」、対象年齢40歳以上。

まぁソフトでもハードに動けばそれなりだろう、楽しんでくるかと腹をくくったが、ナメておった。

少なくとも私より前の列に私より下手な人はいなかった。

エアロビというだけあって、ボクササイズよりもダンス的な要素が大きい。

つまり、動きの激しさは軽減されるが、動きを覚えるという部分が重くなる。

先生は最初の動きに少しずつ次の動きを足して、足して、足して、足して、どこまで足すんじゃい、もう遭難だ、それでも足して、足して、物凄く長い動きにしてしまった。

その上ややこしくてできないパートが1つあり、やろうと思うと動きが遅れてしまう。

仕方なくその辺は「なんちゃってな」という動きでごまかし、死に物狂いでテンポを守ることになる。

地獄だ。

なんなんだ、あの世界は。

ガキ使の罰ゲーム並の世界観である。

前後左右に移動するので、ついていけないと自分だけ取り残される事になる。

「全員は同じ方向に動くのに自分だけそこにとどまる」という種類の恥を、初めて知ったのだ。

また、「自分だけ逆の方向に動いたために隣近所の人に急接近」の恥も同じく。

こうなると、「エアロビを楽しむ」のではなく、「恥をかかないようにする」という過酷なスポーツである。

それだけでは済まなかった。

やっと最後のストレッチになった、と安心したら、私だけでかい。

なぜなら体か硬くて全然曲がらないからであるEE:AEB64

自覚はあったから焦りも驚きもなかったが、本当にシャレにならない程ほとんど曲がらない。

「あらー、結構硬い人、いますね~。」と先生が言ったので顔を上げたら、目が合った。

手抜きをしたり照れてたりする訳じゃない、これで精一杯だという事だけ伝わってくれればいいのだが。

最後の恥は、体じゃなくて脳味噌だ。

最初と途中と最後に脈拍を計るのだが、15秒計ってそれに4をかけて、1分間の脈拍を出す。

最初は20だったから簡単に80と出たが、途中が34で、掛け算ができなかったEE:AEB64

先生は「目標の脈拍に収まった人~~!」などと挙手を求めたが、分からないのだ、どれにも手を挙げることができなかった。

思えば子供の頃、授業でこういう事が良くあったものだ。

昔も今も馬鹿である。

ついでに言うと最後の計測は、脈が見つからなくて計れなかった。

散々だ。

帰りに「過酷だ、無理かもしれん」とダンナにメールしたのだが、返事は「過酷!?エステのことかな?」であった。

過酷なエステの想像ができないが、正直、自分には無理なんじゃないかと不安である。

しかし、負けたくないEE:AE5B1

このままでは終わらないぞ、首洗って待っとけやエステめ!!