時間が開いて、億劫になっていた。
エアロビの初日である。
前回行ったボクササイズは1ヶ月のいわゆる単発モノ、それに対して今回のエアロビは3ヶ月の通常コースである。
本当はボクササイズのようなハードなのが良かったのだが、曜日の都合でここしかなかったのだ。
しかも詳しくいうと「ソフトエアロビクス」、対象年齢40歳以上。
まぁソフトでもハードに動けばそれなりだろう、楽しんでくるかと腹をくくったが、ナメておった。
少なくとも私より前の列に私より下手な人はいなかった。
エアロビというだけあって、ボクササイズよりもダンス的な要素が大きい。
つまり、動きの激しさは軽減されるが、動きを覚えるという部分が重くなる。
先生は最初の動きに少しずつ次の動きを足して、足して、足して、足して、どこまで足すんじゃい、もう遭難だ、それでも足して、足して、物凄く長い動きにしてしまった。
その上ややこしくてできないパートが1つあり、やろうと思うと動きが遅れてしまう。
仕方なくその辺は「なんちゃってな」という動きでごまかし、死に物狂いでテンポを守ることになる。
地獄だ。
なんなんだ、あの世界は。
ガキ使の罰ゲーム並の世界観である。
前後左右に移動するので、ついていけないと自分だけ取り残される事になる。
「全員は同じ方向に動くのに自分だけそこにとどまる」という種類の恥を、初めて知ったのだ。
また、「自分だけ逆の方向に動いたために隣近所の人に急接近」の恥も同じく。
こうなると、「エアロビを楽しむ」のではなく、「恥をかかないようにする」という過酷なスポーツである。
それだけでは済まなかった。
やっと最後のストレッチになった、と安心したら、私だけでかい。
なぜなら体か硬くて全然曲がらないからであるEE:AEB64
自覚はあったから焦りも驚きもなかったが、本当にシャレにならない程ほとんど曲がらない。
「あらー、結構硬い人、いますね~。」と先生が言ったので顔を上げたら、目が合った。
手抜きをしたり照れてたりする訳じゃない、これで精一杯だという事だけ伝わってくれればいいのだが。
最後の恥は、体じゃなくて脳味噌だ。
最初と途中と最後に脈拍を計るのだが、15秒計ってそれに4をかけて、1分間の脈拍を出す。
最初は20だったから簡単に80と出たが、途中が34で、掛け算ができなかったEE:AEB64
先生は「目標の脈拍に収まった人~~!」などと挙手を求めたが、分からないのだ、どれにも手を挙げることができなかった。
思えば子供の頃、授業でこういう事が良くあったものだ。
昔も今も馬鹿である。
ついでに言うと最後の計測は、脈が見つからなくて計れなかった。
散々だ。
帰りに「過酷だ、無理かもしれん」とダンナにメールしたのだが、返事は「過酷!?エステのことかな?」であった。
過酷なエステの想像ができないが、正直、自分には無理なんじゃないかと不安である。
しかし、負けたくないEE:AE5B1
このままでは終わらないぞ、首洗って待っとけやエステめ!!