人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

夏のエアロビクス(80年代ポップス風タイトルに)

第2期エアロビの日であった。

先週体調が良くないので休んだが、人間、続けていた物事から一度距離を置いてしまうと、なかなか腰が上がらないものである。

忍び寄る老化と戦うために前向きに取り組んでいたはずだが、今日はもうかったるくてしょうがない。

学生時代に良くあった現象である。

一度休むと行きたくなくなる。

また休めばますます行きたくなくなる。

社会はそんな私を待っていてはくれないのだ。どんどん遅れをとる事になるのは分かっているが、あぁもう今日は行きたくないのー。というか、金輪際、行きたくないぐらいだ。

行きたくないあまりに出発30分前に衣替えに着手し、「気がついたら時間が過ぎていますように」と願った。

衣替えに夢中になって自分の用事を忘れるなんて、けなげな話じゃないか。

周囲は感動し、私はエアロビに行かなくて済む。究極のハッピーエンドだ。

しかし、衣替えとてやりたい仕事ではないのだ。時間の流れは遅い。

根負けした。

行けばいいんでしょ、もうEE:AEACE

スポーツセンターの手前は、なだらかな上り坂だ。自転車をこぐ足に力が入る。

ウーEE:AE4E6

ウーEE:AE4E6EE:AE4E6

ウウッEE:AE4E6EE:AE4E6EE:AE4E6

き、キツい・・・。

午前の曇り空はもうすっかり晴れ渡り、私の体力を奪っていく。

これは・・・、ちょっとエアロビどころじゃないのでは・・・EE:AEAA6

そうだった、私は暑さに弱いのであった。この暑さでエアロビなんて、無理無理。

どうかスポーツセンターについた私は、グッタリしていますように。

「頑張ってスポセンまでは行ったのに、体がついて来なかったの・・・。」なんてけなげなの!!

・・・案外、丈夫であった。

楽ではなかったが余力はあったので、観念して会場に向かう。

毎回エアロビに入る前にまず、音楽に乗せて踊りながらストレッチをする。

内容は「今回はこんなのをやってみました」という感じに微妙に違うこともあり、今日は肩のストレッチを重点的にやったのだ。

重点的に。

徹底的に。

腕はずっと上げっぱなしである。大きく伸ばしたまま回したり、引っ張ったり。

娘ぶー子が小さい頃、保育園で阿波踊りを踊らされた事があったが、あれは拷問であった。

腕を下げられないというだけで、とても辛いのである。

その頃はまだ20代半ばだったが、それでも辛かったものを今、43歳の私が、振ったり伸ばしたりとさらに高度な事をやっているのである。

エアロビというものはダンスと同じで、リズムに乗って動いている。

先生も「動きが小さくなってもおかしくても構わないから、止まったり遅れたりしないように!」と常々言っている。

小さくしたい、遅れたいEE:AEB64

なんでみんな普通にできるのだ?ハッ。

そうだった、私は暑さに弱いのだ。私は特別なのである。私だけが辛いのである。

決めた。

夏のエアロビなんて御免だ。

虚弱な私は家で寝ているべきなのである。もしくはテレビ画面を見て指先だけ動かすか。

そのうえ先週休んだ分、習ってないところができてしまい、見事にそこだけひとり取り残されてしまった。

もうイヤEE:AEB64もう私、エアロビなんてやらない!!

昔の少女マンガに出てきた、わがままお嬢様気分である。

具合が悪い人は遠慮なく下がって休んでいいと言われていたが、なかなかそれもできることではない。

下がるも踊るも同じぐらいキツいのだ、こうなったら仕方がない、倒れるまで踊り続けよう。

しかしやがて体が慣れてきたのか、苦痛はなくなってきた。

踊れなかった部分も、何度も繰り返しているうちに「まがいもの」程度にまでは追いついた。

しょうがねぇ、今日のところは勘弁してやる、ちょっとすがすがしい気持ちでそんな風に思う。

「できなくていいんです。おかしくていいんです。でも毎週こうして繰り返していると、前回できなかったことがひとつできるようになったりします。それが楽しいんですよ。必ずできるようになります。必ず。」

練習の終わりに先生はそう言った。

それと、水分を摂って汗を出す習慣をつければ、夏バテに強くなるとも。

今期のエアロビはあと3回である。