人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

ウスラボケ、年寄りへの第一歩へ

月曜だと言うのに、忙しい1日(嘘です、午前中寝ていたので半々日ぐらい)であった。

月曜日だから忙しくなどさせない主義なのだが、どれも早急に済まさなくてはならないお使いばかりでやむを得なかったのである。

しかし月曜からこんなにやる事があって、果たして私のようなウスラボケが全て無事にこなすことができるだろうか。

1:自転車を取りに行く。

週末に駅前に置きっぱなした自転車を取りに行かなくてはならない。

これは別に期限はなかったが、自転車がなくて困るのはこの自分である。ジョギングがてら、取りに行く事にした。

片道3キロでちょっと足りないので、適当に遠回りをしなくてはならない。

しかし次の用事は郵便局で、タイムリミットが4時だ。

凄く余裕がありそうだが、出発がすでに2時半であった。ホントに午前中寝てたんかい、な展開である。

時計を見ながら知らない道を走っていく。

上手いこと道に迷ったお陰で5キロになったが、結構疲れた。

間髪入れずに自転車で郵便局に向かうが、ううっ、踏み込む足が辛い。

これではトライアスロンである。

2:郵便局

頼まれた郵便物を、量ってもらい、切手を買って出す。

ダンナが会社で課された宿題、「実力管理者コース」の答案である。忘れたら殺される。

もうひとつは「定額小為替」だ。役所に書類を請求するのに必要らしい。

それを前回間違えて450円分しか買わなかったので、足りなかった300円分の追加だ。

間違いは、値段を見る場所を間違えた、という些細で下らない間違いであり、私のそそっかしさを象徴している。

「300円分の定額小為替を・・・。」

定額小為替。

前回初めて発声した言葉だが、なんてトレーダーな響き。

ちなみにこの漢字が読めたのは、小学校の漢字テストの成果である。30年後に効果を実感。

3:クリーニング

ずっとダンナに頼まれていた、会社に着て行くズボンであった。

シミがついたのでクリーニングに出してくれと言われていたのだが、案の定忘れ果てた。

人のズボンのクリーニングの優先順位など、ゲームのボス戦で手こずっている身には、ずっとずっと下なのである。

しかしあてにしていた4割引きのチケットの期限が、昨日で切れていた。チクショー、ボス戦の馬鹿。

この私にわざわざ催促したのである、ダンナはかなり切羽詰っているのだろう、出さなくてはならない。

持って行ったが、シミの場所はファスナー(社会の窓とはもう言わないか)付近であり、何となくバツが悪い。

「これは何のシミですか?」と恐らく業務上聞かれたのだろうが、「食べ物です。」と即答。

本当に食べ物だったのだろうか。

4:電気屋

蛍光灯が切れた。

「40型、明るさ白系。」これだけ分かってれば迷いようがないと言われていたが、実際にはラピッドスターターとスターターの2種類からの選択も待ち受けていた。

どっちでもいいのかとも思ったのだが、それぞれ「ラピッドスターター用の器具にお使いください」「スターター用の器具にお使いください」と書いてあるのだ、困った。

これは潔くパス。今夜も暗いキッチンだ。

それから携帯のデータ転送用ケーブル。

食べ物の写真はほとんど携帯で撮っているが、これをPCに転送するのにどえらい手こずるようになっていたのだ。

エラー、エラーで何度もやり直し、とうとう昨日、携帯からくっついて離れなくなったので新しいものを買うことにしたのだ。

携帯用アイテムの売り場で、自分のエラーケーブルを持って見比べる。

「au/win対応・データ転送ケーブル」とまで書いてあり迷いようがないのだが、そこで迷うのが年寄りの第一歩。

親切な店員が「USBケーブルですか?」と声をかけてくれたが、こう言う時ダンナは自分の知っている限りの事を言い、「これだと思うんだけど」などと言って年寄りへの第一歩を拒むようにある程度は分かっているような顔をする。

しかし私は逆だ。

ここまで分かっていても「何だか全然サッパリ分からなくて」とわざわざ自らを貶める。

その方が確実に、正確な情報が手に入るからである。

プライドがなんぼのもんじゃ。私は一生ウスラボケで構わない。

これでこそスマートな世渡りというものだ。

蛍光灯以外は、何とかギリギリクリアした。

一番のヒットはやはり、自分が使うUSBケーブルだが、今、ふと裏を見たら、対応機種一覧に私が使っている携帯が載っていないことに気がついた。

なんと。

すでに今、この下書きをしながらデータを転送中だが、大丈夫なのだろうか。

明日行くであろう電気屋の用件が、蛍光灯だけで済むことを祈る。