体調はもうすっかりいいが、咳が止まらないので病院へ行ってきた。
咳のせいで寝不足である。
ちょうど私の不摂生テスト(血液検査の事である)の時期が来ていたが、「すみません、今回は風邪で・・・。」と言う事で、2、3質問に応えると聴診器を当てられる。
いつもは形式的にササッと済むのだが、そこに咳の原因があるのか、今回は非常に慎重である。
「今咳出る?出ると分かりやすいんだけどなぁ。」
背中の音を聞いていた先生が言った。
咳??
そんなんいつでも出ますよどんなでも。出過ぎて困ってるんですから。
「ハイハイ、出ますよでは、」
スー、
ゲボゲボゲボゲボゲボ・・・EE:AE5B0
「G」とか「B」とかいった感じの子音が強い、汚らしい咳だ。
聞くなり先生は「うわわ」と反応し、「あああ」と言い、分かりました、と言ってすぐに聴診器を外したが、とにかく出過ぎて困っているのだ、止まらない。
「ゲホゲホゲホ・・・」
どうにも制御できなくなり、言葉も出ないで哀れな目線だけ先生に送ると彼は、暴れ馬をいなすように私の肩をポンポン叩き続けた。
「これは気管支やられてるね~。あんまり薬たくさん出したくないんだけど、最低限のだけ、出しておくね。」
咳が収まると薬の説明をし、4日分だけ処方してくれた。
やったらたくさん薬を出す病院が多いが、いつも余るのである。
良心的な病院である。
処方箋を持って薬局に行ったが、気になる事が二つほどあった。
酒と一緒に飲んでも大丈夫か。
他の薬と併用できるのか。
ちなみに他の薬とは、二日酔いの頭痛用鎮痛剤の事である。
酒と薬を一緒に飲んでもいいなんて言われた試しはないが、モノによっては、また薬剤師さんによっては「そんなに飲みたいならせめてこんな風に飲んで・・・」とアドバイスをくれたり、「まぁ本当はあんまり良くないんだけど」と暗にちょっとぐらいなら大丈夫的な事を言ってくれる事もあるのだ。
「あの~、お酒と飲んでも大丈夫ですか?」
薬の説明が終わった時、私は若い男の薬剤師にできるだけサラッと聞いた。
「ええっ!?そ、そ、それは・・・、えっ、良くないですよ、えー!?」
純朴そうな薬剤師はまるで「これから隣のジジイを殺しに行く」とでも言われたような、派手な返答をよこしたのでこっちが驚いた。
しかしこの真面目な薬剤師をちょっとからかってみたくなった。
「ちょっともダメですかねぇ」
「ええっ!?そ、そんな・・・。良くないと思いますよー、お酒とは・・・、たった4日ですから・・・。」
ピキEE:AE4E5
酒飲みの禁酒4日の重みを知らない発言である。
「その4日の間に、週末ですよ」
「でも・・・、止めたほうがいいですよぉ・・・、良くないです・・・、はい」
「もし飲むとどうなっちゃうんですか??」
「えっと、薬が効きすぎちゃったりして・・・、良くないですハイ」
「効き目が上がっていいじゃないですかEE:AE471」
「そっ、良くないですッ、いや良くないですから!!」
ダメか(笑)
と言う事で、金曜の夜だがお酒はナシだ。
・・・なんていう事がある訳ない。
薬は1回飛ばす。
以上。