もしかしたら私には本当に何かが憑いていたのかもしれない、そうとまで思うようになってきた。
アイツは来ない。
昨日もリミットを外して飲んだが、1時を回る頃には気持ち悪くなり、寝てしまった。
泥酔すると私に降りる「アイツ」は、どこかに行ってしまったのかもしれない。
「この頃、いい感じだよね??」確かめるようにダンナに聞いた。
「そうだね、そう言えば。」・・・確かである。
そりゃ酔ってちょっと良く喋るようになったり、アホな事をしたくなったりはするが、そういう普通の酔っ払いなのである。
思い出したくないような思い出せないような、つまり「私ではない誰かの仕業」のような時間がないのだ。
喜ばしい事である。私にとってもダンナにとっても。
しかしまだ安心はできない。
アイツが降りやすい条件とは、
1・外で飲む。
2・家族以外の人間と飲む。
この二つだ。
このところこの両方を満たすような場面がなかっただけかもしれない。
しかし、今夜試される。
彼らは「アイツが入った私」を知らない。
何としてもアイツの降臨は阻止しなくてはならない。
今日の目標。
酔いを回すために強い酒を煽らない。
ダンナが帰ると言った時に素直に帰る。
主導権を握らない。
ポイントはダンナの言う事を聞く事だが、これもアイツが入った後だと私には届かないのだ。
こうなったらもう終わりである。
彼らは二度と私と飲んでくれないだろう。
今年の自分が決まる日になりそうだ。