人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

酒宴か打ち合わせか

すみません、私の書き方が悪くて間違った情報が流れてしまいました(笑)

昨日は「ユーミンのボーカルの件を断りに」、ジョン・岸田氏の家に行ったのである。

私が歌えるのは、泥酔時限定なのだ。

じゃあ泥酔して歌えやって話だが、「歌う」と決心するのも泥酔時限定であり、シラフになれば簡単に撤回する。

ごめんなさい、ジョン・岸田。

まだつき合いが浅くて、あなたは私を良く知らないのである。

しかし岸田宅に向かいながら、私達は彼のお招きの理由を量りかねていた。

これは「打ち合わせ」なのか?

それとも「招待」なのか?

「Pだと酒飲んじゃって話ができないから。」と言っていたところをみると、打ち合わせだ。

しかし「ピザぐらいご馳走しますよ。」とも言った。

打ち合わせでピザが出る、という事態は想像できなかったので、私たちは「ピザが出る=酒宴」と想定して、酒を手土産にして岸田家の門を開いたのだった。

部屋に入るとなんと、ケン・レノン氏がいたので超ぶったまげた。

ジョン・岸田+ケン・レノン=ジョン・レノン・・・にはならない(笑)ケン・岸田!?

そしてテーブルの上にはノートとウーロン茶があり、岸田氏がピザを持ってきてくれた。

打ち合わせでピザが出るケースだったのだ(笑)

しこたま買い込んだ酒が恥ずかしいが、ライブにも出ない、ピザは食うじゃあもっと恥ずかしい。

手土産を渡すと察してくれたのか、ビールを持ってきてくれた。

ムチャクチャ飲みづらかったが、ケン氏が先に飲んでくれたのでそこから泥酔への道が現れたのだった。

ところでケン氏はライブ出演の寸前であった(笑)

ケン氏はギターを、岸田氏はベースを持ち、軽く弾き始めた。

最初は古いフォークソングを、そのうちダンナにギターも加わって、ビートルズ。

私は大人しく微笑んで見ていたが、それも最初のうちだけであった。

ケン氏が福生のライブハウスに向かうと、岸田氏も飲み始めた。

岸田氏は昔やったライブのビデオをデッキに突っ込んだが、入力の切り替えが分からないようでなかなか写らない。

ライブ用に用意する音源も、カセットである。

古いダブルカセットデッキが置いてあったが、再生したまま放置してあったらしく、こちらは勝手にリバースされて曲が始まり驚いた。

上のケン氏の写真でも分かるように、テレビは何も入力しないままつけっぱなしである(笑)

そしてビデオを観たくても観れないのである。

あちこちリモコンのボタンを押しているうちに再生されたが、ここから数時間に及ぶ5年前の岸田氏のバンドと私達のセッションが始まるのである・・・。

なぜか岸田氏は、上手いのに全然弾こうとしなかった。

ダンナが弾くのを面白がって見ており、うまく弾けると「すげえな」と言ってはしゃぎ、勝手なフレーズを弾くと「余計なもの弾くんじゃねえ!」と怒った。

しかしもう楽しくて楽しくて仕方がないと言うように、じっとダンナの演奏を聴き、「すげえ」だの「なんだよそれEE:AE4E5」などと突っ込んでいた。

だんだん私もウズウズして来る。

酔いも回ってくれば、「歌う」に「決定」するのである。

曲はビートルズばかり。

小さな声でハモッったら、「おおっ!?何だよお前、知ってんのか!!」と感嘆し、一緒に歌い始めた。

岸田氏は凄い。

3声のハモリの場合メインをダンナが歌うが、私が上を歌えばサッと下を歌い、私が下を歌えば上を歌う。

ハモりがカブらないようにちゃんと歌い分けているのだ。

しかし記憶力のほうは凄いの正反対で、私は何度もPで彼とビートルズをすでに演っている事はすっかり忘れている(笑)

とにかく岸田氏はゴキゲンで、「すげえ!」「なんだよ!!」「知ってんのか!!」「ちゃんとやれ!!」と繰り返した。

彼は「すげえ!」の前に必ず顔をしかめて睨みつけるので、その度に「ヤベー、何か間違えたか」とハラハラしたが、面白いクセである。

ハラハラした分、その後の「すげえ!」は嬉しいものがあるが(笑)

やがて岸田氏も酔いが回ってきたようで、突然ボリュームを上げ、爆音で岸田ライブを流し始めた。

カセットだビデオだと時代に乗り遅れているような書き方をしたが、実はちゃんとCDも聴けるしDVDも観れる。

古いはオープンリールのデッキから、スピーカーやアンプなどは野外ライブで使うようなでかいものがいくつも置いてあった。

そんな中から爆音でビートルズが流れ出したのである。

私はそれに負けじと大きな声で歌うし、もうこれはプチ・Pである。

そのうち岸田氏はウトウトし始めたので、「そろそろおいとまします。」と言ったのだが、彼は「1軒付き合えよ。」と言って立ち上がった。

彼はもうまっすぐ歩く事もままならないほど酔っていたが、こういう時、「行かない」という選択肢はないことを私は良く知っている。

私がPに行くのは、十中八九、このパターンである。

彼が連れて行ってくれたのは、駅に近いスナックである。

ここでの事はもう、あまり記憶に残ってない。

岸田氏がそっぽ向いた隙に、タバコを2、3本かすめ取ったことは覚えているが(笑)

気がついたら自宅のソファの上だった。

良く飲んだ。

あれで良かったのだろうか?

本当は単なる打ち合わせだったような気がするのだが。