人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ぶらりPOPROCKの旅

昼寝から起き、前の日の残り物を冷蔵庫から引っ張り出して、ダンナはテレビの前で私はパソコンの前でそれぞれ飲んでいた。

9時半。

ダンナは録画してあった「ぶらり途中下車の旅」を見、私はブログの下書きをしていた。

ダンナは前夜、眠いといってとっとと先に寝てしまったのだ。昨夜はいつもの倍、狩りに付き合ってもらうつもりでいた。

静かな夜であった。

ぶらり途中下車の、のんびりしたナレーションだけが部屋に流れていた。

そんな時である。

サリーからのメールを受け取ったのは。

EE:AEB80EE:AEAD4EE:AEAAB

そりゃあもう、Pなのだ、サリー夫妻なのだ、行くに決まってるじゃないか。

しかし私に背を向けて途中下車をしているダンナを、どう動かしたらいいのか。

「ダンナに直接メールをしてもらえると、効果倍増なのですが。」

サリーはダンナのNOをYESにできる、数少ない人間である。

まだNOと言われた訳ではないが、一度言わせてしまうとYESにさせた方が後ろめたい思いをする事になる。

これはダイレクトにYESに持っていきたい場面なのだ。

頑張れ、サリー。

サリー達はすでにもう結構飲んでいたらしく、メールなどという回りくどいものはすっ飛ばして、電話で直談判してくれた。

もちろん簡単にダンナは腰を上げた。

彼は爆笑しながら快諾したが、サリーはそういう力を持っている人なのである。

これは会った人にしか分かりにくいかもしれないが、逆に会えばすぐに分かってもらえるはずだ。

サリー達はすでにワインを2本空けてきたそうで、盛り上がっていた。

このテンションの差を埋めるべく、私は意識してピッチを上げて飲んだ。

酒が早く巡るように、タバコもブカブカ吸った。

マスターがステージにいざなってくれたが、まだ恥じらいが残っている。

メインボーカルはジョン・岸田に頼み、コーラスに徹する・・・、ビートルズの「インマイライフ」。

そこからダンナとサリーダンナ・てっちゃんはステージとテーブルの往復に入り、私はサリーとバカ話に花を咲かせる。

土曜の夜だ、店は満席、知った顔も多く見える。

しかし毎度泥酔しているので、時間をかけてやっと「あ!あの人!」と思い出したり、中にはこっちが覚えていないという事もあるのだ。

以前、閉店過ぎてもベースをずっと教えてくれた人がいたのだが、顔を見ても分からなかった(笑)

向こうが声を掛けてくれて思い出したのだが、というか覚えてないのだから「思い出した」のではなく「知った」という方がしっくりくる。

ああ、こんな顔してたんですね、あの時ベース教えてくれた人は。

「忘れてたのか、俺の事は・・・。」

スミマセン、忘れたのはベースのお勉強の方も然り、ですEE:AE4E6

恐ろしい事に、このようなことはたびたび起こる。

説明してもらえれば思い出せる事が多いが、顔と名前はどうもなかなかインプットされない。

失礼な話である。

今後失礼な事がないように昨日はしっかり名前を聞いて回ったが、聞いた先から忘れて何度も聞く羽目になり、結局どう転がっても失礼なのであった。

「ラーメン食べに行こう。」と言って、やっと店を出た。

先に飲んでいたサリーもてっちゃんも、もうすっかりおとなしくなってしまっていた。

すんません、どうしてこうとことん飲むまで腰が上がらないのだろうか。

出ましょう、そしてラーメン食べて帰りましょう。

翌朝実感したが、酒の後にラーメンを食べておくと、次の朝ずいぶん楽である。

今後は意識して、シメにラーメンを食べるようにする。

という事で、二日酔いで一日台無し・・・という事は免れた。

そして夜になり、こうしてまた飲むことができたのである。