原因も、やるべき事も、分かっていた。
後は行動するのみだったのだが、コトはそんなにシンプルではなかったのだ。
とにかくどの部屋ももれなく散らかっていたが、片付けようにもしまう場所がなかった。
深刻なのは本とマンガで、本棚に入りきらなくなったそれは、あちこちに積み重ねて放置してあったのだ。
なぜ増えるのだ?
それは買っても捨てないからだろうが、じゃあ捨てればいいじゃないかと言っても、そう簡単にできないのである。
一度読んで良かった本やマンガは、いつかもう一度読むつもりで手放せないのである。
同じことがゲームソフトや音楽でも起こっているが、購入する頻度やかさの問題で、圧倒的に本が邪魔になっている。
減らさなければ増えるのは当たり前だが、減らしたくないのである。散らかっていく訳だ。
そこで本の方は、ブログにレビューをアップすることで手放す決心をした。
ブログを本棚にしたのだ。
読むためにはまた買わなくてはならないが、そもそも100円で買った本ばかりである。
そう高くなることはないだろうし、仮に高くなっていても読むためなら惜しむつもりはない。
一度読んで感動した本であり、そういう点では保障つきの内容なのだ。
しかし問題は、マンガである。
中古で安く手に入るようになり、昔読んだマンガが懐かしくてまた買い集めている状態である。
めぞん一刻、ブラック・ジャック、ベルサイユのばら、あすなろ坂、ハイスクール奇面組・・・、BECKは比較的新しいが、共通しているのはどれも「長い」事である。
そして、まだまだ増え続けているのである。
これらが圧倒的に場所をとっている。
これらもレビューを書いて処分する方法もなくはないが、長編だとまた読みたくなった時に集めるのが大変だし、その分お金もかかる。
しかし本と違ってサラッと読めるために、すぐに読みたくなる可能性が高い。
なので手放せないのだ。
「マンガ・・・、溢れて困ってるんだけど・・・。」
ダンナに相談すると、なんと、グルニエの本棚がまだまだ空いていると言う。
長くなったが、そういう訳で、あとはマンガをグルニエの本棚に移すだけとなっていた。
いずれそこも一杯になるだろうが、その時はまた考えればいい。
私はキリギリスなのだ。
ところが今日、やっとグルニエに上がってみたが、本棚はいくらも空いていなかった。
ほとんどビデオテープに占拠されていたのだ。
これ、今後観ることがあるだろうか?
以前ダンナに聞いたときは捨てないで欲しいと言ったが。
多くは音楽関係とF1だ。
音楽もF1も、どんどん新しく更新されているのだ。
「観ようと思えばいつでも観れる」という安心感にしかなってないんじゃないかと思うのだが、その安心感が現状を散らかしているのだ。
しかしその安心感は、私が本に対して持っていたものと同じである。
個人で録画したビデオである。
一度手放したらもう観れない可能性がある。
振り出しに戻ってしまった。
じゃあ処分するものは何だ?
物は増えても、減らないものである。