人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

娘と祭と

昨日は残業であった。

景気が上向いてきたのか、だんだんペースが戻っているようである。

しかし残業、単に時間が延びるだけではなく、「急げ~~!!」という忙しさも加わるために、そこでエネルギーを使い果たしてしまったぽ子である。

終盤に「ピザ食いて~~!!」という世界に突入したために、晩御飯作りは放棄、ピザッ腹にピザである。

ところで午前中に晩御飯を作るというサイクルは、ネトゲ寝不足化が進むにつれて消滅してしまった。

なので仕事から帰ったら、晩御飯を作らなくてはならないのである。

しかしピザだ、と決まれば夜はバラ色、ほんじゃあビール持って来いや、ネトゲ祭典も最終夜である。

娘ぶー子も合宿でいないので、Mサイズで済むじゃないか。

働く主婦にも財布にも優しいハッピーナイト。

偶然がもたらしたプレゼントであった。

じゃあダンナが帰るまでに注文を・・・とメニューを見ていたら、ぶー子からメールの返事が来た。

「帰りに友達と会ってくるから」。

帰りに友達と会ってくるから。

??

帰りって、いつの事を言ってんじゃい。

もしかして。

「合宿って、1泊だったの!?」

いいえ違います。

「出発したの、日曜でしょ!!」

ガーン、そうだった、日曜から2泊で、今日帰ってくるんじゃん!!

学校のサークルだから、勝手に月曜からだと思っていた。

つーか、月曜は昨日である。もう忘れたか。

・・・って、ピザ!!MサイズとLサイズでは、千円近く違うのだ。

こっそり食べてやろうと思っていたのに・・・。

いやいや、友達のところに行くのだ。

ならば・・・。

「晩御飯はいらないよー。」

セーフ。

ごゆっくり。

合宿、お疲れさん。

ぽ子も残業、お疲れさん。

かくしてビールとピザで乾杯である。

ところが10時半という、思ったより早い時間にぶー子が帰って来たので、ピザの残骸を隠す暇がなかった。

が、合宿戻りハイの彼女は「あ!ピザ食ったな!!」と言っただけで、すぐに合宿での話に飛んだので助かった。

ダンスサークルである。朝から夜明けまで、ずっと踊っていたそうな。

「痩せた気がする」とぶー子は言ったが、どう見ても丸くなった。言わなかったが。

しかし、せっかく言わなかったのに、その後風呂場のほうから「エエッ!?嘘っ!!」という悲痛な声が聞こえてきた。

なぜなのだ?

ブレイクダンス1日分のエネルギー以上のものが入ったと言う事か。すげえ。

ぶー子はひとしきり合宿の話をすると、「じゃあ今日は泊まってくるから」と出かけて行った。

どーりで早かった訳だ。これからお出掛けですかい。

「合宿から帰った日ぐらい、家にいれないのか!?」とダンナは嘆いていたが、娘が合宿から帰った日ぐらい、ゲームは止めたら??である。

ハハハ、だから昨日は祭ナイトだ。

子も子なら親も親である。

ぶー子がいなくなれば、ゲームの世界へと旅立つのだ。

珍しく部屋に蚊が出て、両手がコントローラーでふさがっている私らは、大騒ぎであった。