1984年のヒットナンバーである。
いかにも80年代らしい、シンセが前面に出たサウンドである。
この頃アメリカンロックからブリティッシュロックへと時代は変りつつあったと思う。
デュラン・デュラン、カルチャー・クラブ、ハワード・ジョーンズ。
ギターサウンドよりもシンセや打ち込みを多用し、ポップで機械的なサウンドへと歴史は流れていくのだ。
この曲もそんな典型だが、日本ではあまり知名度がないアーティストである。
私自身もこの1曲しか知らないが、非常に印象的な曲で、20年余り経った今聴いても感動することができる。
ベースラインが特徴的な、神秘的な曲だ。
音色が当時のディスコポップ調でありながらも、このベースラインによって不思議な魅力を醸し出している。
また、サビのコーラスラインも美しいが、特筆すべきはCメロの美しさである。
Cメロなどとはカラオケで歌い手を困らせる単なるおまけだと思っているフシがあるが、この曲に関しては別だ。
私の知る曲のCメロで、一番綺麗なんじゃないかと思うほどである。
もう懐メロという程古い曲になってしまったが、私の中では思い出と共にあるこの曲が色褪せる事はない。
The Riddle / Nik Kershaw