人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

酔わせてしまった

「すげー、酔ったから。」

酒ではない。

車にである。

娘ぶー子が。

昨日は雨が降ったので、塾まで車で送って行ったのだが、だかだか5分程度の距離である。

家に帰って来ると、「おかーさんの運転で酔った。塾で気持ち悪くなって大変だった。」と言うので、初めてその事実を知ったのだった。

運転技術がどうかという事は、本人にはなかなか分からないものである。

往々にして自分の運転は過信しているものだろうが、私も例外ではなく、実はこれでも結構上手い方だと思っている。

急ハンドル急アクセル急ブレーキとよく言われるが、自分の頭でそう指示を出しているのだから私にとっては急ではない。

人を酔わせる原因はここにあるのかと思われるが、できれば言葉で酔わせてみたいものだ。

車間を開け過ぎだとかも言われるが、それは安全確保の為であって、運転技術のものさしにはなるまい。

スピードもまた然り。

高速になど乗る気はないから、一般道路では充分だと思っているが。

強いて言えば、車線変更と狭い場所での駐車が苦手だが、そのような必要のある場所には行かないようにしているので、つまり、人から「運転が下手だ」と言われる筋合いなどないはずなのだが。

事故は一度しかない。

あれだって泥酔していたからであって、運転技術とは無縁のものだ。

ちなみにあれは20年ほど前の話で、今ほど飲酒の取り締りが厳しくなかった頃の話だ。

今はもう恐ろしくて、飲んで運転などできない。

反省しているのでご容赦下さい。

で、どんな事故だったかというと、曲がり角の内輪差でブロックに乗り上げてしまったのだ。

細い田舎道であった。

車が前から来たら、どちらかが端までバックしなくては通れないような道だ。

右に曲がった時に腿あたりの高さのブロックに、ボディが乗り上げて止まった。

そのまま前にも後ろにもビクともせず、ぽ子は焦った。

携帯など普及していない頃の話だ。

時間は朝方で、夜は明けていた。

こんな時間に酔っ払って立ち往生だなんて、他人様に見られたくない。

根性で何とか抜け出した。

マニュアル車だったが、バックと1速とをブンブンふかしているうちに、ガクンと突然抜けたのだ。

慌てて帰ったが、曲がったボディの修理代に数万かかってしまった。

あぁ、そういえば、もう1つあったな。

事故と言うか、コンビニの駐車場にバックで入れていたら、そこに原チャリが停まっていたのを見落とし、ぶつけてしまったのだ。

店から持ち主が出てくるのを待ち、謝ったのだが、相手は高校生ぐらいの男の子であった。

よほど恥ずかしかったのか話もきちんと聞かずに「いいですいいです大丈夫です」と言いながらサッサと行ってしまった。

どこかの部分が外れかかっていて、それを片手で押さえながら去っていったが、これは運が良かったと言っていいのだろうか?

まぁそんな程度で、安全運転だし、決して下手だとは思っていない。

でもそう言っちゃうとかわいげがないので普段は「運転が下手で♪」と言っているが、本音は違うのだ。

私は運転が上手い。

ぶー子がGに弱いだけである。