人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

車か?自転車か??

昨日の話ですが。

配達のバイトが終了したので、事務所に退職届けを出しに行かなくてはならなかった。

自転車で25分。往復だと1時間近いなぁ。途中で買い物もしたい。

でも午後には午後のパートがあるからあんまり時間ないし・・・。

車・・・だと、でかい道路と線路を渡らなくてはならない。

いっつもあそこ混んでたしなぁ。

どっちだ?どっちが早い?

家を出る寸前まで「どっち?どっちだ?」と問い続けたが結論は出なかった。

行ってみないとわかんないじゃん、よし、わかった、音楽聴けるから車で行く!!

もう迷ってる時間もないので車に乗り込んだ。

乗りながら思った。

・・・初めてのコースだった・・・。

こぇぇ・・・、やばい・・・。

頭の中でシミュレーションする。

あそこを曲がって、ああ行って・・・。

あぁ・・・そんな事を考えてると目の前が見えなくなる。

私は自分で言うのもなんだけど想像力が豊かなので、映像が浮かんできてしまうのだ。

広い道路に突き当たる。やっぱりちょっと渋滞。

・・・。・・・・・。

あ、足が・・・。

うちの車はマニュアルなので、停車中はクラッチを踏んでなくてはならない。

あ、足・・・足・・・。

サイドブレーキを引けばいいんだけど、どうもクラッチから足を離すのが怖いのだ。

前に1速に入っていてガックンガックンいってエンストしたことがあるのだ。

あれ以来左足はクラッチと仲がいい。

やっと進むと今度は踏み切りだ。

踏切では一時停止して左右を見る、と。

それがいつも単なる首の運動になっている。

後ろの車に「早く行け~!」と言われそうで怖いのだ。

踏み切りを超えると間髪入れずにロータリーに入る。

くっそ~、今気付いたけどロータリーなんて入らなくて良かったじゃん!!

無駄に怖い思いをした。

さらに進む。信号待ち。

・・・。・・・・・。

あ・・・、足が・・・手が・・・。

怖くてガクガクしてきた。

まずい、エンストする、クラッチ離しちゃダメ~!!

青!青、青!!青は進めだ!

ウィンカー!!

ヒー!!

パニック寸前だ。よせば良かった、車の運転なんて・・・。

「この頃3速がおかしいんだよね・・・。」

ダンナの声が蘇る。

そうだった、3速が調子悪いんだった。

3速、丁寧に、丁寧に・・・(泣)

ゲ、工事!!

どっち?!行っていいの?ダメなの??

やいじじい!!ハッキリせーー、アンタのその旗は何のためにある!!

赤も白も中途半端に上げてキョロキョロしている警備員はアテにできない。

・・・と思ったら急に白旗ブンブン振って「GO」だ。

アクセル踏み込むと右からチャリがゆっくり出てきた。

とたんに赤旗でストップだ。

警備員よ・・・それじゃ単なる脳力トレーニングだ・・・。

「状況に合わせて旗を出してみましょう」

交通整理にはなっていない。

お陰で余計に緊張が高まった。

がんばれ、事務所はもうすぐだ。

最後の信号。信号待ちでバックミラーを見ると、後ろにズラッと車が並んでしまっていた。

・・・すみません、だから車の運転なんて・・・。

事務所。もう限界だ。後のことは考えないで頭から突っ込む。

そのせいで久しぶりに会った事務員さんとの会話中も、どうやって車を出すかで頭が一杯で集中できなかった。

「車が、車が」とそればっかり言っていた気がする。

結局出すときは「バックオ~ラーイ♪」と言ってもらいながら向きを変えた。

「轢かないでね♪」と言われたけどシャレになってない。そりゃプレッシャーだ。

よし行くぞ、とハンドルを切ったらワイパーがブンブン動き出した。お約束だ。

事務所を出たらまた1人だ。心細い。

ところが1本早く右折して住宅街に入ってしまった。予定外だ。

こ、こんな・・・。イッツーとかないのか?

普段同じ道ばかり走っていて標識を見る習慣がない。

すると前方に宅急便のトラック発見!!

配達のバイトしてたところのトラックだ!!

追いかけろ~!!

追いつく訳がないじゃん・・・こんな運転で・・・。

幸い私が配達していたコースに入ったので、ゆっくり思い出しながら走った。

もういやだ、車はゴメンだ。

でも無事に帰って来たじゃないか。

こんなんでも失敗したとしたら、ワイパー動かしたとこだけだ。

道は間違えたけど、失敗とは違う。

これで乗らなくなったらもう運転はできなくなるだろうな。

もっと乗るべきなのだ。

教習所に払ったお金のことを思い出して、頑張ろうと思う。

あ~、怖かった。