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助けて・・・。
早く帰して・・・。
マジで泣くかと思った。
こんな恐怖はバケちゃん騒動以来だろう。
私は耳を塞いで後部座席で丸くなっていた。
過呼吸を起こして気を失ってしまいそうだ。
娘ぶー子が帰ってきた。
二週間ぶりである。
長い不在であった。
「じゃ、行くよEE:AE5BE」
彼女は運転席に乗り込み、エンジンをかけた。
私の心拍数が上がる。
合宿免許で車の免許を取る、と言ってここを出たのは二週間前の事であった。
「村山自動車学校」、聞けば場所は山形であった。
まさか東村山と間違えたんじゃなかろうかと思ったが、どこでも良かったようだ。
交通費が出る、安い、そこそこ評判がいい、という事でサッサとそこに決めてしまったのである。
後で聞けば、なかなか活気があって良い教習所だったようだ。
テニスコートがあり、その側に教官たちで飼っている猫の家族がいて、近くにバーもあり、自然に友達もできる。
バーベキュー大会では教官たちがダンスを踊って盛り上げ、ある夜には町のお祭りがあった。
楽しかった、本当に楽しかった、行って良かった、ぶー子は繰り返した。
しかしだ。
大切なのはそこではない。
君は夏の思い出を作りに山形まで行ったのではない。
ちゃんと交通ルールを覚えて、運転できるようになっていてくれないと困るのである。
「大丈夫大丈夫、おかーさんよりは上手いよEE:AE4F9じゃ、どっち行く?」
小平駅まで迎えに行き、すぐに乗りたいというので「仮免許練習中」の札を作って持ってきてあった。
しかし予想はしていたが、怖い。
ウチの車は大きめの四駆、マニュアル車である。
大丈夫大丈夫、って、その軽さが怖いのよEE:AEB64
結果的に言えば、そう酷い運転ではなかったとは思う。
しかし、何が起こるか分からず安心していられないのである。
家に帰るまで、覚えているだけでエンスト3回、内輪差で乗り上げ1回、間に合わずに信号無視1回、ライトつけ忘れ、キーの抜き忘れ、窓の閉め忘れ・・・。
安心していられないのである・・・。
しまいには私に向かって「もうウルサイEE:AE4E5」と言ってキレ、家に着いたら「もう1回、今度はガソリンスタンドに行こうEE:AE5BE」とダンナとふたりでまた出かけて行った。
行ってくれ、行ってくれ。
上手くなるには乗らなくてはならないのだ。
そして私は一緒に乗りたくないのだ。
どんどんふたりで行くがいい。
早く慣れてくれ。
そして飲み屋まで迎えに来るようになってくれ。
「おかーさんより上手いでしょ?」
「おかーさんとどっちが上手い?」
それにしてもやたらとそう聞いていたが、そんなに私の運転は下手なのか。
慎重なだけだと言いたいが、たかだか二週間で天狗になってるぶー子と大差はないのだろうか。
私の運転で恐怖に陥れていた人がいたら、今謝っておく。
<おまけのはなし>
ぶー子の運転でバーミヤンに行った。
食後に彼女は携帯を取り出してゲームを始めたので、「何も今やらなくても」とたしなめたのだが、ヒョイと画面を覗くと・・・、ナメコだった。
教習所に行く前にもやっていたゲームだが、というかゲームなのだろうか、ただナメコを育てて採取するだけである。
ある程度の時間がたつと暗い部屋にビッシリとナメコが育っている。
それを指でなぞって集める、ただそれだけ。
放置しすぎると腐るとかあるらしいが、ゴールはない。
何のためにナメコをそんなに育てるのだ、と聞くと、たくさん集めるともっと凄いナメコが生えてくる、と彼女は答えた。
合宿に行き、勉強し、運転し、思い出をたくさん作り、帰ってきてもまだナメコを集めていたので私は驚いた。
ナメコ、恐るべし。