ノーマン・ロックウェルの本を読んでいた。解説の付いた画集である。
一応早目に布団に入ったが、本を読みきっても全く眠くなる気配はない。
一体何時なんだろう、イライラ。
そうだ、そういえばずっとこんな調子でイライラしている。
だから眠くならないのか。
私はまた本を最初から読み直した。
今度は絵の方を中心にじっくりと。
イライラ・・・。
イライラ・・・。
再び読み終わって本を閉じたその時も、やはりイライラとしていた。
もういい加減寝たいから、このイライラを何とかしたいものだが。
ハッ。そうか。
暑いのだ。
その時私は、寝室の窓をふたつ開け、扇風機を「ソフト」の首振りにしていた。
確かに暑いっちゃ暑いが、そんなに暑かったのか。気がつかなかった。
昨日も書いたが、どうも暑さを感じる感覚が鈍っている。
こんなにイライラしてるんだから、体は暑いと言ってるのだろうに。
自宅の寝室で熱中症なんてシャレにならん。
もう今夜はパーッとやらせてもらいますぜ。
窓を閉め、遠慮なくエアコンのスイッチを入れる。
私はベッドの上でゴロゴロと転がって、部屋が冷えるのを待つ。
シーツが温まると転がり、そこが暑くなるとまた別の場所に転がる。
これで結構しのげるのだ。そのせいで体の真の叫びに気付かなかったのだが。
ところで、NASAが開発したとかいう「スペース涼シート」なるものを、ネットで発見した。
シーツ代わりに敷くと、体の下に当たる部分が冷えるように出来ているらしいが、まさに私の「ゴロゴロひんやり法」をパクられた形である。
しかし私の「ひんやり」に少々偽りがあり、NASA開発に負けているが。
これが1万円近くする。
やはり私には「ゴロゴロひんやり法」なのだ。
金がない人にはオススメする。みんなとっくにそんな事はやってるか。
涼しくなってきたところで、本格的に寝る事にする。
タイマー、1時間、設定温度、26度。
これがぽ子の「今夜はパーッとやる」の全貌である。
ところがタイマーが切れて室温が上がるたびに、目が覚めた。
最後に目が覚めた時には明るくなっていたので扇風機に切り替えたが、今になって良く考えてみるとその理由がわからない。
寝ながらも電気代をケチるか。
見上げたぽ子魂である。 注:「ぽ子」「ケチ」は同義語である。
しかし扇風機にパワーダウンしたために、最後まで熟睡できなかった。
私は夢を見ていたが、豆腐のパックのような容器に入れられた、1つ30cmはあろうどでかい餃子を焼いていた。
その餃子はパックの中でドップリとしょうゆに浸かっており、パックの表に毛筆体で大きく「男の餃子」と書かれていた。
これを網焼きしたために、食べようと思ったら焦げて破れてしまった。
「ああっ、男の餃子が!!」と思ったところで目が覚めた。
久しぶりに二日酔いも含めて頭痛ナシで目が覚めたが、寝不足である。
あさっては会社で1時間勉強会があるらしいが、それまでに何とか熟睡できる方法を考えないと、今から恐ろしいのであった。