ゲーマー家族である。
「ゲームやるの?」
昨夜の事だが、娘ぶー子がダンナに聞いた。
「うん。」とダンナが答えるとぶー子は露骨に嫌な顔をした。
「俺は夜しかないんだから、俺にやらせてよ。」ダンナもちょっとぶっきらぼう。
「2階のは私が予約。」
リビングにPS3が来てからは、これまで使っていたPS2は2階の音楽室に上げられた。
ダンナがリビングの3を使うんだったら音楽室の2は私が使う。言ったもん勝ちじゃ。
目下ダンナはオンラインの「まいにちいっしょ(無料)」とドラクエⅧに勤しんでいる。
私はアンガから借りたテイルズオブリバースをサッサと終らせてエースコンバット04をやりたいし、ぶー子は夏休みに入りFFⅩ(試練の間は自分でやらない)を再開したところで、日々、ゲーム機の争奪戦となっている。
まぁ昼間時間があるぶー子が圧倒的に不利で、昨日も彼女が涙を飲んだ。
しかし音楽室のPS2ももうご老体で、ロードにもの凄く時間がかかる。
イスだって背もたれのないピアノのイスだから、音楽室ゲームは快適度が低いのが難点だ。
ぶー子は諦めて自室に戻った。
こうして3つの部屋でクーラーのスイッチが入り、2つの部屋でゲームのスイッチが入る。
残る一部屋ではコンポのスイッチが入ったことだろう。
ゲーマー家族の夏は不経済である。
さて、朝になったらぶー子が9時に起きてくる。
ご飯を食べて洗濯物を干すと、早速ゲームに手が伸びる。
見ると「キングダムハーツ・2」である。
FFはどうした?
きっと私が仕事に出た午後からタップリ楽しむのだろう。余裕の浮気っぷりだ。
そんなお前に夜ゲーはない。
せめてもの制裁である。
ぶー子がゲームをやっている横で掃除機をかけてやる。
後ろめたい気持ちがあるであろうぶー子は大人しく耐えている。
わざとテレビの前を通ったりすると「お?これこれ??」というようにぶー子がそれをよけるのがまたおもしろい。
しかししばらくすると隣の部屋で寝てしまった。
誰かにそっくりである。
私もこの更新が終ったらゲームのもとにすっ飛んで行くつもりだ。
時間がないのだ。
切ない逢瀬であった。