人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

争奪戦

ゲーマー家族である。

「ゲームやるの?」

昨夜の事だが、娘ぶー子がダンナに聞いた。

「うん。」とダンナが答えるとぶー子は露骨に嫌な顔をした。

「俺は夜しかないんだから、俺にやらせてよ。」ダンナもちょっとぶっきらぼう。

「2階のは私が予約。」

リビングにPS3が来てからは、これまで使っていたPS2は2階の音楽室に上げられた。

ダンナがリビングの3を使うんだったら音楽室の2は私が使う。言ったもん勝ちじゃ。

目下ダンナはオンラインの「まいにちいっしょ(無料)」とドラクエⅧに勤しんでいる。

私はアンガから借りたテイルズオブリバースをサッサと終らせてエースコンバット04をやりたいし、ぶー子は夏休みに入りFFⅩ(試練の間は自分でやらない)を再開したところで、日々、ゲーム機の争奪戦となっている。

まぁ昼間時間があるぶー子が圧倒的に不利で、昨日も彼女が涙を飲んだ。

しかし音楽室のPS2ももうご老体で、ロードにもの凄く時間がかかる。

イスだって背もたれのないピアノのイスだから、音楽室ゲームは快適度が低いのが難点だ。

ぶー子は諦めて自室に戻った。

こうして3つの部屋でクーラーのスイッチが入り、2つの部屋でゲームのスイッチが入る。

残る一部屋ではコンポのスイッチが入ったことだろう。

ゲーマー家族の夏は不経済である。

さて、朝になったらぶー子が9時に起きてくる。

ご飯を食べて洗濯物を干すと、早速ゲームに手が伸びる。

見ると「キングダムハーツ・2」である。

FFはどうした?

きっと私が仕事に出た午後からタップリ楽しむのだろう。余裕の浮気っぷりだ。

そんなお前に夜ゲーはない。

せめてもの制裁である。

ぶー子がゲームをやっている横で掃除機をかけてやる。

後ろめたい気持ちがあるであろうぶー子は大人しく耐えている。

わざとテレビの前を通ったりすると「お?これこれ??」というようにぶー子がそれをよけるのがまたおもしろい。

しかししばらくすると隣の部屋で寝てしまった。

誰かにそっくりである。

私もこの更新が終ったらゲームのもとにすっ飛んで行くつもりだ。

時間がないのだ。

切ない逢瀬であった。