人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

輝ける一日の予感

良く寝た。

睡眠アプリのデータによると、寝付くまでの時間は5分、睡眠時間は6時間半だ。

途中で何度も目が覚めたようなことも、なかった。完璧と言っていいほどの眠りだった。

このところ睡眠の質が酷く悪化していて、ストレスになっていた。もうそれは、絶望と言ってもいい。

ストレスが絶望を呼び、絶望がストレスを産む。終わりなき絶望とストレスのループだ。

気力も時間も奪われ、多くのものが停滞・蓄積していった。それがまた、ストレスを呼ぶ。

そんな中にも、比較的マシな日はある。「比較的、マシ」。そこに折り合いをつけて、たまったツケを清算するのだ。払いきれん。そしてそれはまた借金となって残る。

 

ところがどうだ、昨日は完璧だったのである。

こんな朝は目が覚めるなり、「え!?もしや、寝た!?」という輝きから始まる。

ちょっとした躁状態だ。足取りも軽く、「今日は何しよう」と考える。

まぁ多くは家事にまつわるものだが、借金返済のチャンスである。喜ばしいことだ。この喜びが、さらなる躁を呼ぶ。素晴らしいループだ。

 

洗濯機を回し、ゴミをまとめ、洗い物をして、いつもなら座椅子に吸い寄せられるところだがパソコンを立ち上げる。サッサとブログの下書きを終わらせて、一日のスケジュールを組んでしまおう。思えば朝に一日のスケジュールを立てる習慣も、すっかり途絶えていた。

 

そんな時である。

「・・・・・・・う。」腹に違和感。

ギュギュッ。いててててて・・・・、へっぴり腰でトイレに駆け込んだ。

ところが出るべきものが出ない、お腹は猛烈に痛む。

私は白目をむいて息を止め、または深呼吸をし、唸り、はぁっ、などと色っぽい声を出し、便意と戦った。なぜ出ない。そしてなぜこんなに痛い?出産を思い出したぐらいだ。もう一人ぐらい子供が欲しかったと思うこともあったが、絶対御免じゃ。いや、絶対ないから安心せよ。

 

勝負はつかないまま長い時間が流れたが、最終的には少量排出して落ち着いた。

トイレから出てもじもじしていた時間を合わせれば、かなりのロスである。

出したものが少量だったこともあり、私はまだこの先が心配だった。下剤を飲む。健診のバリウムで、もらった残りだ。

せっかく良く寝てコンディションがいいのに、これ以上邪魔に入られたらたまらん。喜びがストレスに転じたその時、また負のループが始まるだろう。冗談じゃない、やっと取り戻したルーティン、奪われてたまるか。

 

そして次の波が訪れたのは、昼過ぎだった。

「・・・・・・・う。」ギュギュッ。下剤め、今頃。

私はまた、へっぴり腰でトイレに向かう。

痛みこそさっきの比ではないが、今度は出るものが止まらん。

やめ時が難しく、ここでも思いがけず時間を食ってしまった。

 

腹も尻も私も、不機嫌なまま今に至る。

今日はもう捨てた。

どうか今夜もぐっすり眠れますよう。

明日に賭ける。