人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

2回目の試練

念のため幸楽苑のお粥など買って備えておいたのだが、いや~、それでも油断していたと言わざるを得ない。

モデルナ2回目。

せいぜい発熱だ、解熱剤があれば怖いものではない。マンガでも読んでノンビリするつもりでいたのだ。

接種当日は問題なく終わった。ただ、腕の痛みが1回目より早く、そして強く出現したので「もしや今回は・・・」という一抹の不安はあったのだが・・・。

寝苦しくて目が覚めたのは、夜中の3時頃だ。

体中が痛い。気持ちが悪い。

熱を測ると7度5分だったのでそのまま様子をみたが、具合はどんどん悪くなり、熱が8度になったところで解熱鎮痛剤を飲んだ。ナロンエース。

どういうことか薬はなかなか効かず。朝方まで悶々とする。

朝になり、少し気分が良くなっていたので起きてみた。熱は7度前半。

ブログの下書きを始めるが、どうも調子が出ない。

倦怠感。

何か食べようと思うが、全く食欲がない。これに備えて買った幸楽苑のお粥である。無理して食べる。美味しかった(笑)しかしこれで限界だ。寝る。

ところが猫達がお腹を空かせて鳴いている。

自分は腹も減ってないのに幸楽苑のお粥など目の前で食べ、自分で用意する能力のない猫らは放置するのか。くそー、弱っている時ほど、こういうことが気になってしまう。

やってできないことはない、ただべらぼうに辛いだけ・・・(泣)

目下大五郎もエルも贅沢病に冒されており、普通にやったのでは全く食べない。工夫して食べるようになってもすぐ飽きるので、そのやり方は常に変化している状況だ。

まず大五郎。

もうカリカリはどれも食べないのでレトルトの高級療養食をトッピングにしていたが、このレトルトも、トッピングする前に袋のまま匂いを嗅がせ、「おっ、旨そう」と気分を盛り上げてからじゃないと食べなくなった。やがてそれでも食べなくなったので、匂いを嗅がせたら袋のままいくらか食べさせて「これウメー!!」と認知させるようにしたが、この日はとうとう、袋から出したら食べなくなってしまった。

仕方なく、袋のまま食べさせたが、こちとら体調不良真っ只中である。屈んでずっとこの袋を口元で支え、スプーンで掻き出し、支え、掻き出し、支え、あわよくばと時々皿に落としてみるもそれは食べず、それを繰り返してやっと一食分を食べさせたのだ。

もう疲れた。寝る。

・・・・・・・。

エルが見ている。

他人が見たらそれはただの「見ている」だが、家族である、あれは要求、懇願、非難、信頼、色んなものがないまぜになった複雑な感情の表れと見える。

「もー!!」という名のチクショウを呟くと、観念して冷蔵庫を開ける。

エルもまた、困ったちゃん真っ盛りである。やはりカリカリは食べなくなってしまったのでレトルトをたくさん買ってあるのだが、そのまま食べてくれるものはあまりない。

そのまま食べれば楽でいいんだが、食べないとなると、「いなばの焼きかつお」をトッピングしなくてはならない。

この焼きかつおは、魚のブロック肉だ。これをほぐしてやるのだが、こちとら体調不良真っ只中(泣)

旨そうに食べよった。これが彼らのできる唯一のお返しである。

まぁ元気が一番。食欲があるのはいいことだ。私にはありませんがね。←ちょっと恨んでいる

もう寝る。それ以外にやりたいこともできることもない。

布団に戻るってまた眠る。

次に目が覚めたのは、昼だ。何となくまた、起きる。

そして何となく冷蔵庫を開けるが、そうか、人は一日に3回、冷蔵庫を開けたくなるようである。

しかし食欲はない。ないが食べておきたかったので、残り物の総菜をパックのまま立ってつまんだ。鶏つくね揚げ。春雨サラダ。

うう、ダルい。ダルさがパワーアップしている。布団に戻って熱を測ると、また8度に上がっていた。解熱剤を飲む。

この第二波は一波より凄まじかった。もしかしたら一波の時は眠剤を飲んでいたから、寝てごまかっていたのかもしれないが。

とにかく全身が筋肉痛で、どう向いていても体中が痛い。

注射した左腕の痛みがそれに加わり、うかつに左を向くと飛び上がるほどの痛みが走る。

悪寒。

手足の先が痺れるように冷える。

この日は温かく、2階の寝室もとても温かかったが、エアコンをかけて布団にくるまった。

ツライ。

心細い。

「エル~~~・・・。」小声で呼ぶ。ドアは開けてある。エルは1階のリビングだ。こんな声じゃ聞こえなかろうが、動物の聴力の奇跡を見せてくれ。

果たして現れたのは大五郎である。

ホントにこの子は不思議な子だ。こういう「特別なこと」を起こしてくれるのが、大五郎なのである。

大五郎は別に寄り添う訳でもなく、いつもの寝場所で丸くなった。

私もいつしかまどろんだ。

気が付いたら、日が傾いていた。

熱はまだ高かったが、地獄のような辛さからは脱していた。

しかしまだ起きる気力はなかったので、食べたいものに思いを巡らせる。

食欲はない。が、初めて食べたいと思ったのは、生クリームであった。

シュークリーム、ショートケーキ、マリトッツォ・・・、そんなことを考えながら、寝たり起きたりしている。

ダンナから帰ると連絡があったら、生クリーム系の生菓子をリクエスト。晩ご飯には刺身を頼んだ(笑)

ダンナは「アンジュトゥー」という生菓子を買って来たが、凄く美味しかった。初めて食べた。というかそんな菓子は知らなかった。フワフワのスポンジケーキの中に生クリームが詰まっていた。

厚切りの〆サバも美味しかった。サーモンの刺身も、アジの刺身も美味しかった。酒のつまみじゃないか。ダンナは飲んでいた。私はもう寝るよ・・・。

朝になったら熱も下がり、すっかり元気になっていた。

過ぎ去ってみれば、もう懐かしい。一日限定なら、あんな日があってもいいかもしれない。

健康のありがたみよ。

生クリームの美味しさよ。

そして大五郎の献身(笑)

日常に戻る。

さて、まずは皿洗いからかな。