ネットで映画のオススメ検索をしていると、「ムナクソ」「トラウマ」「後味が悪い」といったカテゴリにほぼ出て来る作品であった。逆に「そんなに??」と気になり、観てみることにしたのだ。
監督:ラース・フォン・トリアー
キャスト:ビョーク、カトリーヌ・ドヌーヴ
女手ひとつで息子を育てているセルマは、不器用で純粋な女性であった。
恐らくその不器用さは発達障害か軽い知的障害のレベルで、仕事も趣味のダンスも、周りの助けにより成り立っている状態であった。
しかしその天真爛漫で一途な性格から人々には好かれ、貧乏ながらも満たされた日々を送っていた。
そんな彼女は先天性の病気で目が悪く、もうすぐ失明する運命にあった。
それは息子にも遺伝しており、なんとか彼の失明を防ぐための手術代を捻出しようとコツコツと貯金をしていたセルマ。
目標金額まで、あともう少し。
そんな時の出来事であった。
セルマの失明までも、もう少し。
大好きなミュージカルの発表会も、もう少し。
もう少し、という時に、事件は起きる・・・。
ミュージカルが大好きなセルマは空想好きで、生活音に反応してそれは音楽へと発展し、脳内ミュージカルが始まっていく。そんなミュージカル仕立ての作品だ。
そうなるとハッピーな場面がイメージされるが、それは暗く悲劇的な最後まで続いていく。いや、それが暗く悲劇的な最後からセルマを救うのだ。
セルマは歌って踊る。
彼女はどんな時でも、音さえあればミュージカルを展開することができるのである。
純粋で無垢であることの美しさ。
それを汚される不快感はあるが、ムナクソ言うほどではなかったかなぁ??
まぁショッキングなラストシーンではあったが。
ぽ子のオススメ度 ★★★☆☆
ダンナのオススメ度 ★★★☆☆