買い物から戻り、玄関のドアを開ける前に牛乳受けを開けて、牛乳瓶を出す。
週に2度、牛乳を配達してもらうようになって久しい。
当初はこんなに長続きするとは思わなかったが、コンスタントに美味しい牛乳と飲むヨーグルトを飲み続けているのだ。
「そう言えば昨日、牛乳入ってたよ。」
祝日だったので、ダンナも一緒にいたのだ。オッチョコチョイで牛乳を取り忘れることがあるので、ダンナもちょいちょい牛乳受けの確認をしてくれているのであった。
「え?昨日??」
牛乳の配達は、月曜日と木曜日である。そしてたった今、木曜日の牛乳を取ったところであった。
「・・・昨日???」
前回の配達日は月曜日である。それを水曜日に取ったという事か。
「私、月曜日に取るの忘れてたEE:AEB2F」
「ということだろうね。」
「昨日取ったEE:AEB2F」
「うん。」
「・・・ってことは、丸二日はこの中に入ってたってことEE:AEB2F」
「だろうね。」
保冷剤が入っていたとは言え、牛乳だ、外で丸二日。これはアカンだろう。
家に入って冷蔵庫を開けると、2本だけ牛乳専用エリアとは離れたところに入っていた。これか。
要注意だ。
賞味期限の切れたもの一般に言えるのだが、私はすぐに捨てることができない。
自分の原因で食べ物を廃棄するという作業は、つらいものである。逃げたい気持ちと、「もしかしたらイケるのでは」という仄かな希望を持つことで罪悪感を和らげているのとで、なかなか決心ができない。
この牛乳もまた然り。しばらくその場所を動くことはなかった。
ところがある日、牛乳がなくなっていた。誰かがあの嫌な役目をやってくれたのか。この家にいる私以外の「誰か」は、ひとりしかいない。
「牛乳がなくなってた。」
「・・・・・・飲んだからね。」
え?
「飲んだEE:AEB2FあれをEE:AEB2F大丈夫なんEE:AEB2F」
「今大丈夫ってことは、大丈夫だったってことだろうね。少なくとも俺は大丈夫だったよ。」
・・・俺は?
俺は、って俺以外にも誰かが・・・。
「もしかして、朝のバナジュー・・・。」
ダンナは毎朝、牛乳を使ってバナナジュースを作る。二人分作ってくれるので私も飲んでいる。
私は最後の排便を思い返す。
「・・・大丈夫だ・・・。」
賞味期限に関しては私自身かなり大胆だと自認している。
それでもさすがに牛乳は慎重であった。考えてみれば、その根拠は何だったんだろう。
生姜を食べ過ぎるとバカになる、ぐらいな迷信だったのか。
残るは飲むヨーグルトがあと一本。
もともと酸味があるから、これはジャッジが難しいぞ。
すでに他の在庫と一緒になってしまったから、ロシアンルーレット状態だけどEE:AEB64