人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

観光大国ヨハネスブルグ

「世界で絶対に行ってはいけない場所」。

ガルちゃんのトピだ。

メキシコ、ホンジュラス、ナイロビ。

世界には、想像を絶するほど治安の悪い国がたくさんあった。

私はその国についてひとつひとつ検索し、いかに危険なのかを調べてみた。

まぁどこも程度の差はあり、似たような状況だ。

スリ、置き引き、詐欺から始まり、強盗、殺人、誘拐。その数の多さが、尋常ではない。

しかし調べているうちに、だんだんその危険さもマヒしてくる。部外者の気楽さである。

不謹慎だがやがて飽きて来て、もう検索もやめようと思った頃に出てきたのが「ヨハネスブルグ」だ。

南アフリカの都市であるその場所は、やはり治安が悪いという事で有名なところであった。

尋常でないという部分では他の危険な場所と変わりはないが、その中でも群を抜いているのだ。私はまた、サイトに釘付けになった。

世に出回っている有名なガイドラインのコピペは、こんな感じだ。

・軍人上がりの8人なら大丈夫だろうと思っていたら、同じような体格の20人に襲われた

・ユースから徒歩1分の路上で、白人が頭から血を流して倒れていた

・足元がぐにゃりとしたのでござをめくってみると、死体が転がっていた

・腕時計をした旅行者が襲撃され、目が覚めたら手首が切り落とされていた

・車で旅行者に突っ込んで倒れた、というか轢いた後から荷物とかを強奪する

・宿が強盗に襲撃され、女も「男も」全員レイプされた

・タクシーからショッピングセンターまでの10mの間に強盗に襲われた。

・バスに乗れば安全だろうと思ったら、バスの乗客が全員強盗だった

・女性の1/3がレイプ経験者。しかも処女交配がHIVを治すという都市伝説から「赤子ほど危ない」

・「そんな危険なわけがない」といって出て行った旅行者が、5分後血まみれで戻ってきた

・「何も持たなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った旅行者が、靴と服を盗まれ下着で戻ってきた

・最近流行っている犯罪は「石強盗」。石を手に持って旅行者に殴りかかるから

・中心駅から半径200mは強盗にあう確率が150%。一度襲われてまた襲われる確率が50%の意味

・ヨハネスブルグにおける殺人事件による死亡者は1日平均120人、うち約20人が外国人旅行者。

ネタかと思うほどの治安だ。コピペが出回る訳だ。

これだけなら「多少は盛ってあるだろう」ぐらいな気持ちでスルーするところであった。

ところが現地の在南アフリカ日本大使館特命全権大使という人物が、果たしてこれは事実なのかと言う問いに答えているので興味深い。

―日本では南アフリカへの無知ゆえに、ご覧になったようなうわさが出回っています。『軍人上がりの8人なら大丈夫だろうと思っていたら同じような体格の20人に襲われた』というのは本当ですか?

「治安の統計の数値を見ると、非常に悪い。数値に誤りはないが、その多くは黒人による旧黒人居住区での犯罪だ。殺人件数は日本の30倍ほどあり、非常に数字は悪い。」 数値に誤りなし。

―ヨハネスブルグのガイドラインは本当なのか? たとえば『バスに乗れば安全だろうと思ったら、バスの乗客が全員強盗だった』というのはどうか。

「これはちょっといかがなものかとおもう。バスで全員が盗まれることはある。乗客の一人が強盗で、全員盗まれたという例があった。」 おい!それもどうなのか。

―では『中心駅から半径200mは強盗にあう確率が150%。一度襲われてまた教われる確率が50%の意味』というのはどうか。

「これは実例がある。駅とバスターミナルは時間によって非常に危険だ。日中はこんなことはないが、我々も夜は絶対に近寄らない。」 実例がある。

―『ヨハネスブルグにおける殺人事件による死亡者は1日平均120人、うち約20人が外国人旅行者。』というものについては?

「これは嘘だ。1日の殺人事件の死亡者は50名程度だ。」 1日50人。フォローになっとらん。

最後に「南アフリカは観光大国だ。特に、ケープタウンやサファリが人気で多くのツアーが出ている。気候も非常に安定していて過ごしやすい国で、ぜひ多くの人にこの国の魅力を知ってもらいたい。」と締めくくっているが、結構です。魅力を知っても絶対に行きませんよEE:AE5B1