な、長かった・・・・・・・。
母が亡くなった時に父から勧められて借りたのだが、ずっしりハードカバーで中は2段になっていて、小さな文字がビッシリEE:AEB64
次に読む時は2、3ページ戻ったりして(忘れている)、どえらい時間がかかってしまったのだ。
読み切った達成感はあるぞ(笑)
聖書に出て来るマグダラのマリアに焦点を当てつつ、新約聖書の物語をたどっている。
序盤には、この本を書くことになった動機(長い)、最後にはフェミニズムからみるキリスト教にまで話が及び、本当に長い旅であった。
正直、自分にとって実りがあったのは聖書の話だけで、君の動機や背景、フェミニズムなどはどうでもよろしかったであります。
その分、とっちらかっていた聖書の話は、良く理解できたと思う。
ただ、この著者は「舞台の真実味としての肉付け」にも重きを置いており、その部分もやはり私には単なる装飾的でまどろっこしかった。
当時の建造物やしきたり、衣装、人々に信じられていた神話の挿入など。
そういう意味ではこの本は、小説やドキュメンタリーではなく、「資料」として読んだ方がいいのかもしれない。
また、どうもマグダラのマリアをちょっと祭り上げている感じがした。
「他の弟子は気づかないことも、彼女にだけは分かっていたはずである」という場面の多さに、何を根拠に??という気持ちにならざるを得なかった。
そういう部分での説明がないのは、不思議である。
フェミニスト神学者の偏りは、否めないように思う。キリスト教社会の男性優位は、見直されるべきだとは思ったが。
ということで、私にとっては単に聖書の解説書みたいなものであった。
もっとキリスト教について詳しい人かフェミニストが読んだ方が良かったんじゃなぁいかなぁ??
ぽ子のオススメ度 ★☆☆☆☆(誰でも読めるタイプの本ではないという意味で。)
「イエスを愛した女」 ゴードン・トーマス
光文社