人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

うっかりものの技

分かっちゃいるが向かい合いたくないものが多過ぎる。

どれも自分の怠惰が招いた結果である。

「もうダメだ」という段階まで来てしまえばかえって潔く向かい合えるのだが、微妙な時期が一番しんどいところだ。

アレはどうなっているだろうか。見るのが怖い。

自分の怠惰が招いた結果だ。非常に後ろめたい。だからこうして逃げて来たのだ。

今回は鶏の胸肉である。

もう買ってから軽~~く2週間は過ぎていた。

普通なら「もうダメだ」の段階に入っていると判断できる時期なのだが、実は少々の望みが残っていたので気が重かったのだ。

望みがあるのに気が重い、というのは、「もしかしたらヤバいものを食べる危険がある」というリスクである。

それがアタリかハズレか、臭いで判断がつけばまだいい。

口入れてからウエッ、となるのが一番怖い。

逆に腹壊すぐらいなら平気である。口を通ってくれさえすればいい。

私の職場はこの家なのだ。何度トイレに行こうがトイレで唸ろうが、誰にも知れることはないのである。思いのたけ、壊れてくれていい。

買って2週間も過ぎているのに希望があるという根拠は、

①買った鶏肉は真空に近い状態のパッキングであったこと。

②チルドルームに入っていたこと。

③1週間ほど経過した時点でにんにく醤油に漬けておいたこと。

・・・などである。

そして過去にこのパターンで負けたことがほとんどなかったことが、応援となっている。

とは言え、2週間超えである。さすがに怖い。

しかし少ないとは言え、まだ望みがあるのだ。このまま時間が経てば、望みは消える。

その分迷いはなくなるが、鶏の胸を捨てるという非常に気が重い作業が待っているのである。

迷いがあるうちが華だ。そこにはまだ「冷蔵庫にそれが入っている」という認識がある。

完全に逃げの体制に入れば、意識的にすっとぼける段階に入ってしまう。

これが最後のチャンスかもしれない。

はぁ、いつかはやるのだ。

はぁ。

冷蔵庫のチルドルームから、にんにく醤油に漬かった鶏肉を出す。

ジップロックから取り出して臭いを嗅いでみると、・・・全っ然臭くないんですけどEE:AEACA

まぁそりゃそうだ、にんにく醤油などという臭くて濃いヤツに漬けてあったのだ、タレの臭いが勝っているだけかもしれない。つまり、臭いでは判断できないということである。

本当はこれ、揚げて南蛮漬けにする予定であった。

しかし手間かけて揚げた挙句に、一口かじってオエッ→廃棄では手間が報われん。

今回はシンプルに焼くことにした。

厚みのある胸肉だ。

切り込みをたくさん入れて、蓋をしてじっくり焼く。

いい匂いじゃねえかEE:AEB64にんにく醤油の香ばしく焼ける匂いが漂ってくる。ただの腐肉がこの匂いにコーティングされているだけなのだろうか。

それが分かるのは、口に入ってからだ。

恐ろしいが、私はすっかり騙されている。ニンニクに弱いのだ。

焼きあがったら我慢できずに、すぐに食べてしまった。

・・・・・・・・・。

さて。今回も。

旨いEE:AEB64EE:AEAABEE:AEAABEE:AEAAB

しかもしばらく漬け込んだ効果か、胸肉独特のパサつきは全くなく、柔らかくなっていた。

チルド×漬け込み、これはパワーあるぞEE:AEB30

調子に乗って今度は半額で買った鶏のレバーを、バルサミコ酢とにんにく醤油に漬け込んでおいた。

これも先日食べたが、やっぱりジューシーでとても美味しかった。

さらに調子に乗って刺身までマリネしてみたが、これもまた美味しかった(さすがに怖かったので、これは一日だ)。

漬け込み万歳。

うっかりものに、漬け込みの技あり。

冷凍するなら漬けちゃった方がいい。忘れるし(笑)