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「今日、何の日か知ってる??」
7月18日。昨日のことだ。母に電話をしたのである。
「今日??18日よ。」
ガクー。そんな事は誰でも知っている。まさかとは思うが、本当に忘れているのだろうか?
母の誕生日であった。
まさかと思われるかもしれないが、忘れていた。というか「知らなかった」に近い。
実家にいた頃から誕生日に特別な事もせず、母も全くアピールをしてこなかったので、覚えられないままなのである。毎年ダンナに言われて気付くのであった。
「そう、18日。7月18日は何の日だと思う??」
親の誕生日を祝う習慣がなかったので、素直におめでとうと言うのは何だか照れくさいものである。しかも何の準備も用意もなく言葉だけのプレゼントとは、今時の小学生よりも酷いだろう。
すまぬ、母よ。しかしあまりのみんなの忘れっぷりに、本人も忘れているんじゃないかという気持ちもなかったとは言い切れない。
「今日は18日でしょ。
昨日なら私の誕生日だったけど。」
ガーン。
確かにカレンダーの17日のところに、「母B.D」とダンナの字で書いてある。
あぁ、つくづく親不孝である。
しかし今のところ母の求めているものは「話し相手」である。準備も用意もいらない孝行のチャンスであった。
もうだいたい母のツボは分かる。
腰痛の話と父の話が熱い。
歯痛ブームもあったが、ケリがついたのか腰痛に上書きされたのか、最近は全然話を聞かなくなった。
まぁ愚痴だ。思うようにならない事が多くなり、それがストレスになっているのだろう。
そもそもは厳格で人に弱みなど見せない人だったが、正直、今の方が人間臭くて親しみがある。
父の話の方は、これはもう全然変化はない(笑)殿様は一生、殿様なのである。母の愚痴がなくなることはない。
しかし私は一生、放蕩娘でいる訳にはいかないのだ。
離れて暮らしていると母の老いの実感がわかないが、確実に母は弱っている。
86歳。
母は母であって、断じて「86歳」という生き物ではないような気でいた。
怪物じゃないのだ、母は「86歳の母」になっているのである。
どこかで、あのプライド高き母の老いを認めたくない気持ちがあったのかもしれない。
交代の時だ。
今度は私が母を守る番である。