人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

幸せの定義

ラーメン屋から帰ると、「<2分で叶うリッチライフ!>みるみるお金持ちになる黄金の習慣」という真新しい本が玄関に置いてあった。

新しいバイトの給料はまだ一度ももらっていないが、なぜ娘ぶー子は一攫千金のような宗教の洗脳のような方法でしか金を貯める気にならないのだろうか。

寝坊して遅刻している場合ではない。

なぜ今iPhoneなど買えるのだ??

踏み倒した携帯の通話料数万円を速やかに返し、私達をみるみる金持ちにしてもらいたいものだ。

恒例の昼寝(「眠ッ!!寝るッ!!」と今日のダンナは非常に潔かった)から起きると、ダンナは両手を高々と上げ、その場でランニングしていた。

「・・・なにやってるの・・・。」

「WiiFitEE:AEAA6

リッチライフは遠そうだが、ぶー子が通話料を一括で返してくれたら、WiiもWiiFitも買ってその帰りにとPでボトルを入れてバカ騒ぎしてタクシーで帰るぐらいの暴挙にも軽く出れるのだが。

正直、催促を怠ったので額が膨らんでおり、回収できる自信がない。

リッチライフもWiiFitも遠い。

さて世間はGWだが、素晴らしい休日の並び方をした今年も予定が入っていない。

唯一入っていたのがバンドの練習だが、これにより翌日も二日酔いで潰れ、その上体調まで崩して今日も自粛体制だ。

ぶっちゃけ体調なんてどうでも良い、何かしよう、どこか行こう、という気分なのだが、今夜8時以降に宅急便が来るので待機していなくてはならなくなり、もう私の気持ちすら反映されない状態となっている。

忌々しい話だが、ラーメン屋に出かける寸前に宅急便が来た、その荷物を手渡される寸前に宅配人に電話が来た、何で彼がこんな時にその電話をすぐに取ったかと言うとその電話はぶー子からであり、荷物はぶー子宛てであり、代引きだったからである。

代引きだと本人に直前に電話を入れる決まりになっているのか、彼はぶー子に確認の電話を入れていたのだがぶー子は出なかった、気がついてぶー子が折り返してきたのはまさにその荷物が我が家のものになろうという瞬間だったのである。

しかしぶー子はその時家にいなかったので、金のことが心配だったらしい。

「どうか申しわけありませんが、8時以降にもう一度来て下さい」という名の「8時以降にもう一度来い」という申し立てをして、二人の間でそれが成り立ったようで、宅配人はペコペコ頭を下げながら「8時以降にまた来ます。」と荷物を持って帰って行ってしまったのだ。

ダンナは印鑑を持ったまま呆然としていた。

「・・・なんで帰った??」

「ここまで来たなら立て替えるのに。」

しかも宅配人はあんなに謝っていたが、明らかに悪いのはぶー子である。

「いやー、金ないと困ると思って~。」

たかが4千円である。

いや、場合によっちゃ「たかが」という額でもないが、必要経費としてそのぐらいは常に家にあるッ。

白状すると、結構な額のヘソクリだって蓄えてあるのだ。

ただしそれは銀行に入っている貯金と同じで、Wiiを買ったりする金ではない。

私達は金持ちではないのだ。

酒ぐらいは遠慮なく飲むが、ゲーム機を買うなら話し合いを重ね、重ねたら「今あるソフトを全部終わらせてからにしなさい」というオチになるから重ねないのだが、とにかくそんな訳で遊んでる金はないが立て替える金ぐらいはある。

しかも驚いたのは、結局ぶー子も銀行から下ろしてこないと現金がない、というオチであった。

銀行にあるだけまだ良かったが、これにより私達は少なくとも夜の8時には家にいなくてはならず、宅配人は無駄に2回も我が家に来る事になったのである。

あの時立て替えていれば、としつこく悔やむダンナも諦めの悪いヤツだが、ぶー子のその場しのぎの行動に私も呆れて言葉が出なかった。

しかし、諦めが悪いと不幸になるのだよダンナ。

外で金使わないで済んだし、テレビは特番だらけじゃないか。

今夜は私もブログの更新を早めに終わらせるから、リビングでプチPOPROCK大会でもやろう。

そして、金持ちにはなれなくても、幸せにはなれるのだよぶー子。

今夜はライトなサワー缶で乾杯し、ストロング・ゼロで盛り上げ、ウーロンハイでまったりしたらずっと冷蔵庫に冷やしてある日本酒でキメよう。

く~~、本当は美味しいシャンパン飲みたいがEE:AEB64