人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

別れの予感

天気のいい日が続き、酒も抜け、花も咲き、何となくいい一週間であった。

仕事のスランプも何とか脱しつつある感じがするし、子猫も順調に育ち、私たちも野菜を食べたりして。

やっと2日ぶりに酒が飲めるが、今日は金曜日。

ドドンと飲んで弾いて狩って、充分夜を堪能したい。

おわり。

・・・これでは短すぎる(汗)

今日どんなことがあった、という事より、明日をどう過ごそうか、そっちが気になってしまうのだ。

子猫の離乳が完了し、少しばかり長い時間外に出ることができるようになった。

先週と先々週飲みに出たときは、娘ぶー子に深夜のミルクを頼んであったのだ。

もうそんな事をする必要もないだろう。

と同時に、子猫との別れが近づいた事を知る。

この子には、もうちゃんと貰い手がついているのだ。

覚悟はしていたが、いざ「来週」と決めてしまうとやはりとても悲しい。

私はベッドに座って、ひとりでワンワン泣いた。

泣き出すと余計に悲しくなって、果てしなく泣いた。

するとチョロチョロ走り回っていた子猫が足元にきてキチッとお座りをし、こっちをじっと見つめ始めたのでちょっと驚いた。

片時もじっとしていない遊び盛りの子猫が、このように座ってじっとしているところを見るなんて初めての事である。

何かを感じているのかもしれない。

動物だからこそ分かるような悲しみのオーラが出ているのか。

それを純粋な子猫が感じ取る。

子猫はじっとしたままこちらを見つめ、時々首をかしげている。

大切に大切に育てたのだ。

この子には私の気持ちが分かるのだ。

こんな事が本当にあるのかと、私は感動して泣くのをやめて見つめ返した。

すると子猫は、目を閉じて、かしげていた首をカクンと落とした。

・・・・・・・・。

ただ眠かっただけである。

私のおめでたい早とちりと子猫の居眠りに危うく爆笑しそうになったが、ククッと小さく笑うにとどめて、子猫と一緒にベッドに入った。

これから一週間の間に、様々な決断をすることになるだろう。

とりあえず金曜の夜だ。

辛いことは後回しにして、パーッとやろうと思う。