人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

いつの頃からか、私はその声を聞いていた。

始めのうち、それには答えていた。

挨拶みたいなものだ。

気にするな、大丈夫だ、と。

しかしその声は、止む事がなかった。

次第に鬱陶しくなる。

やがて私は無視するようになった。

そのうち声もどんどん大きくなり、気がつかないふりも不自然になってきたが、あえて無視し続けた。

私はその声が、何か大切な事を言っていると感じてはいたが、それは、気づいてしまいたくない類なものである事も感じていた。

わかってる、でもまだ今じゃない。

しかし私はどこかで怯えているのだ。

その声は正しい。

それを私は二十年に渡って無視し続けてきたのだ。

気がつかないふりをし、そ知らぬ顔で繰り返してきたが、実は正面から向かい合うのが怖いのである。

その声は、私自身である。

聞こえなくても危機感は伝わってくる。

「もういい加減にしてくれませんかのー。」

すみません、今日だけ・・・。

「もう飲みたくないんすけどねー。」

ハイハイ、知ってます。

もうダルダルで体調、最悪ですから。

言い訳をするなら、それは冷蔵庫の中身である。

週末に食べようと思って買っておいた食材が、ビヤホールとピザで保留になっていた。

週末に食べようと思っていた=酒と一緒に食べようと思っていた、である。

そんなおかずを酒ナシで食えるかっての、てやんでー。

飲み過ぎで喉は痛み、体がダルい。

しかし私は知っている。

ちょっと飲みさえすれば、そんなものはどこかに飛んでいってしまうのだ。

なんかアル中みたいだな(笑)

まぁ明日から頑張ります。

君は今日まで頑張ってくれ。