人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

王子様を待つ

風邪をひいた・・・。

歯医者もカレーもキャンセルだ。

寝込むほどではないが、喋ったり笑ったり、人に気を使うのがしんどい。

家に帰って来て誰の気も使わなくて済むとなったら、今度は一人ぼっちで淋しい。

白馬に乗った王子様が、「君は何もしなくていいんだよ。」と言って極上のカレーライスを届けに来ないものか。

残念ながらダンナから「今日はお酒はダメ」というメールが来ただけである。

それでも歯医者をキャンセルして気が楽になった。

あんなところまで行くのかと、結構プレッシャーになっていたらしい。

でもカレーが・・・。

晩ご飯を作る気はないので、フフン、この辺から巻き返しを始めてやるかな。

静かな夜である。

娘ぶー子はこの頃全然家にいないし、ダンナは残業続きである。

私の仕事は暇になる一方で、個人的な収入も減ってしまった。

そろそろ新しい事を始めなさいと、背中を押されている気がしている。

なのに外食で巻き返しを図ろうと目論んだりしてはよろしくないが、だってもうどーすんの、冷蔵庫の中身はベーコンとチーズと冷やし中華である。

そういえば2ちゃんねるに「賞味期限ぐらいでがたがた言うな!喰ってみろ!」というスレッドを発見した。

自分はどんなに古いものを食べただとか、こんなに古いものは食べられますか?といった発言が多いが、みんなやりますなぁ。

「2週間前の納豆は大丈夫か」の質問に、私は心の中で「1ヶ月前でもいけるっ。」と吠えたのだが、その後には「2ヶ月前のを食った」「納豆なんて極端な話、1年だって全然平気」と続いていたので感動した。

豆腐だって刺身だって牛乳だって、その辺の人の答えと全然違って面白い。

触発されて私も、賞味期限の分からなくなっている古い卵を生で食べてみたが、ほれ見ろ、全然平気じゃないか。

くそー、この間ぶー子に整理させて捨てられた大量の食材が惜しい。

8時半だが、まだ誰からも「帰る」という連絡はない。

背中のじんましんが痒いが、それを知っている人は世界に私一人しかいないのだ。

しかし王子様は現れないが、天使ならいる。

チビ天はシダックスのおしぼりをくわえて狂ったように吠えて走り回っていて、デカ天は株式会社プロミクロスのダンボールの中で眠り、デブ天は耳かきに食らいついている。

まぁ一人ぼっちだか、悪い光景ではないか。

ベーコンでも食べようっと。

・・・賞味期限は切れていた。