人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ぽ子の輝き

ぽ子のテンションハイはまだまだ続く。

昨日はなんと夜のうちに朝ご飯の支度をした。

それでも時間が余り、いつもよりグッと丁寧に歯を磨き、通販のカタログを持ってベッドに行き、ゆっくり読んだ。

「パソコンでダラダラしていた時間が浮いちゃった効果」である。

しかし本選びを間違えた。

カタログを見ていたらあれもこれも欲しくなり興奮し、すっかり目が覚めてしまった。

こりゃイカンと普段読んでいる雑誌に切り替えたが、果たして良く眠れなかった。

朝までに何度も目が覚めたがその度に

「ぽ子は生まれ変わったのだ・・・。」

「生まれ変わったのだ、うっひっひ・・・。」と意識の遠くの方でほくそ笑んでいた。

ところが極めつけに、ピーーーヒャラ~!!と外で鳥が鳴きだした。

6時頃だろうか。

窓を開けていたからもう、すぐそこに聞えて来た。

チュンチュンとかチチチではない。

刺すようなピーヒャラ鳴きだ。

ファック・・・。

いくらテンション上がってたって、これは許せねぇ。

何とか気にしないようにしてもう一度寝ようと思ったが、コイツ、勝ち誇ったように鳴き続けている。

窓を・・・閉めようか・・・。

しかしきっと閉めた途端に泣き止むの法則だ。

○○した途端に××。

○○しようと思ったら××。

立ち上がって余計に目が覚めるだけだ。もうちょっとの我慢。

ピ~~~ヒャラァ~~・・・。

ピ~~~~~ヒャラァ~~~~・・・。

秋川雅史のテノールの如く、鳥はのびのびと歌っている。

眠ってなんか~、い、ま、せ、ん!!(泣)

くそう、閉めるなら早い方がいいのか。

ビシッ。

忌々しいが立ち上がって窓を閉めた。

鳥は途端にエンディングに入り、どこかへ行ってしまった。

しかし静かになったらスイッチが入ったように、なぜか頭の中でサンディ・トムの「サンディの輝き i wish i was a punk rocker」が流れ出した。

新しい朝が始まるのに相応しいような爽やかな曲だ。

今・・・何時よ・・・。

生まれ変わったのに早速寝不足ですか・・・。

試されているな、ぽ子。

やっとウトウトしたところで目覚ましが鳴った。

眠い。不愉快だ。

あ、違う、もうぽ子は人間のクズではないのだった。

よいしょっと起きる。

う、ハイテンションの名残か、まだ頭が痛い。

昨日準備してあったから、朝ご飯は楽だった。

サラダに半熟卵、鮭のムニエルにみそ汁。

すごい、すごいぞ!!

お母さん、見てよ!!ぽ子、普通の朝ご飯作ったよ!!

みんなが出かけると、ちゃんとゲームもやる。

もう諦めて投げていたボス戦だ。

できるかもしれない。

今なら勝てるかも。

一体どこまで爆走するのだ、新生ぽ子。

ボス戦は、勝てなかったけど確実に進んでいる。

2度寝も昼寝もなしだ。

ぽ子はまだまだ舞い上がる。