また子猫の危機だ。
成長が遅いとは思っていた。
でも始めの死にかかってた1週間は体重が減っていたのだ。
出遅れたんだろうとあまり気にしなかった。
ところが昼過ぎ、ダンナが子猫を手に持ち深刻な顔で部屋に入ってきた。
「呼吸が荒い・・・。」
・・・それは前にも深夜、私がミルクをやった時にも気がついた。
でも良く寝ていたからそんなもんなんだろうと結論を出したのだ。
ところが今回はもっと酷かった。
人間だったら「肩で息をしている」、そんな状態だ。
心なしか元気も無い。
また病院だ。
「確かに荒いですね・・・。」
子猫だからこんなもんなのだ、と言うのを期待していたがこう言われ、
私はかなり動揺した。
「胸が随分ペコペコ動きますが、ずっとこんな感じでしたか?」
ペコペコ・・・?意味がよくわからない。
どうやら呼吸に合わせて必要以上に動いていると言うのだ。
レントゲンを撮った。
やはり、吸う時と吐く時とで全然胸骨の位置が違うという。
「これは・・・何か胸の骨に異常がありますね。漏斗胸とかそういった感じの・・・。」
それにより呼吸が辛くなっているらしいのだ。
そのせいで心臓の位置も動いているとのこと。
目の前が真っ暗になってしまった。
まだ小さいのでどうにも診断もつけられないし、治療法もほとんどないらしい。
連れて帰ったがショックがでかい。
相変わらずフーフーと深い息をしている。
この子はいつまで生きられるんだろう?
名前をやっとつけた。「エル」。
Liveの「L」、
Live Longの「L」。
酒を飲んだ。
やってられない。