これは極端な話だとしても、似たようなケースは意外と多いのではないだろうか。
こういった家庭は社会の目に留まりにくく、拾い上げることが難しいように思う。
だらしのない母親と共に暮らす少年は、学校にすら通っていなかった。
監督:大森立嗣
キャスト:長澤まさみ、奥平大兼、阿部サダヲ
仕事もせず、生活保護費は遊んで使い果たしてしまう周平の母親。
金の無心に周平を使い、男を連れ込み、挙句傷害事件を起こして逃げる羽目に。
無口な周平はそれでもそんな母親に従い、守り、ついて行くのだ。
全く働く気のない母親。逃亡先では常にお金に困っている。
完全に生活は破綻しているが、今度の母親の命令は、「殺してこい」・・・・・。
ムナクソの悪い母親だ。「この女、どこまで・・・。」と呆れるばかりなのだが、周平は逆らわないばかりか、自ら望んで一緒に暮らしている。
最後に出てくる「共依存」という言葉が、なるほどと思わせた。
そこに理屈はない。ただお互いに依存することで、生きているのである。
全く救われない話だが、案外周平はそんなに不幸ではなかったのかもしれないあたりがまた皮肉だ。
ぽ子のオススメ度 ★★★★☆
ダンナのオススメ度 ★★★★☆