人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子54歳。

 

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救い

調子に乗って、大暴投してしまった。

自覚はなかった。取れると思ったのである。しかし後から思えば、私の思い上がりである。きっと私は遠くへ投げたかったのだ。

相手は、取れる球を投げて欲しかったはずである。

ちゃんと近い距離で、「ここ」と示して待っていた。取れる球を、欲していたのである。球を、取りたかっただろうに。

相手は取りに行こうともせず、「飛んでっちゃった」と笑った。当然返るべき球もないので、キャッチボールはこれで終わった。

最初に球を投げたのは、相手の方である。

私はサインを見誤った。

望むような球を投げることができなかった。

あの人は、もう二度と球を投げないのではないか。

キャッチボールに救いなんてない。そんな声が聞こえた気がした。

無力だ。