「パン、作ったことある?」
・・・という質問をされたことがある人はあるだろうか。
あれば、「ある」と答えるだろう。しかし、慎重になって欲しい。迂闊に「ある」などと言うと・・・・・・、
「お前、パンツ食ったことあるのかよ~!!」と、相手は大はしゃぎである。
昭和の言葉遊びだ。下らん。そもそもパンを作った経験のある子供が少ないところ、なかなか「ある」の返事を引き出すことが難しかったりする。
しかしこの年齢にもなると、パンを作った経験がある人も多くなってくる。我が家にはホームベーカリーがあるので、ダンナがしょっちゅうパンツ食っている状況である。
なので私もしょっちゅう「パン作ったことある?」と聞くわけだが、いい加減ダンナも面倒そうに「あるよ」とだけ言うようになってしまった。
私はその都度律義に「パンツ食ったの!?」と突っ込んであげるのだが、とうとうダンナは言った。
「そもそも布製品を食べるとかさ、その時点でおかしいでしょそれ。」
「・・・・・・・。」
初めての展開に面食らうぽ子。小学生並みの突っ込み能力である。正論にグーの音も出ない。
「じゃあ、パンでできたパンツだったら食べるの?」
今度はダンナが黙る番である。
呆れて絶句したのかと思いきや、真剣に考えたようだ。
「そのパン(ツ)の状態にもよるよね。穿いてた日数とか穿いてた時の腹具合とか。」
なるほど、全くもって正論である。
どうやら新しいパンのパンツであれば、ダンナは食べるみたいだ。
ところで私は、パンを作ったことがない。だから、パン作ったことがないのである。
どんなパンツも食べたことはない。