娘ぶー子のクー太が脱走した話。
窓を閉めた時に何かが引っかかって、反対側の窓が開いちゃったらしいのだ。
それに気づかず、どうも寒いと思ってみたら窓が開いていた。そしてクー太がいない。
私のところに電話があったのは、夜の11時頃。
近いのでとりあえずすっ飛んで行ったが、まぁ探してもいない訳だ。
夜。真っ暗。
工場に、住宅地。
入る込める場所も多く、猫1匹が隠れるには果てしなく感じられた。
私は頭脳戦でいくことを提案した。
探し方を調べるのもそうだが、チラシを作る、警察や保健所に連絡する、もしかしたらプロに頼んだ方がいいかもしれない。逆に、効果のあったおなじないも片っ端からやる。
できることを考えて、作戦を立てていこうと。
一度家に戻ったが、ぶー子は上の空だ。心ここにあらず。じっとしているよりも、探しに出たいようである。
そこで、どうせ探すのならただ探すのではなく、ダメもとで「はさみさま」をやったらどうかと言ってみた。
はさみさまとは、無くしものを見つけるおまじないだ。今のところ私のところでは、ほぼ100発100中である。
というと「やる」というので、伝授する。
探す時にハサミを耳の近くでカチャカチャ鳴らしながら、どこにいるのかを問い続けよ。
ぶー子は立ち上がって、耳元でハサミを鳴らした。
「・・・・・この時間にこれ、ヤバくないEE:AEB2F」
「??」
「こんな物もってブツブツ言ってたら、通報されないかなEE:AEB2F」
確かにEE:AEB64
でも変な人も寄って来ないだろうと、ぶー子は外へ出た。
私も追って出たが、目の前は広い駐車場。
ぶー子はクー太を探す目線にしかなってないが、もし人が乗ってたら面倒なことになりそうではないか。
工場や住宅地にしても、猫が入り込んでそうな奥地に潜入したりして、潜入された方は怖くないかEE:AEB2Fこんな時間に家の裏でゴソゴソ(カチャカチャ)いってたら、非常に怪しくて怖い。
どうせ暗くて見えない、朝まで待とうと言って私は家に帰ったが、ぶー子は諦めがつかないようだった。
ここが飼い主と他人の違いなのかもしれない。
しかし、冷静になる人間も必要だ。
私は家に帰ってひと通り調べられることを調べてから、寝た。
ダンナに申し送りをしてあったので、早起きのダンナが後を引き継いでくれたようである。
起きたらぶー子と合流し、チラシ作りなどしていた模様。
その間に、ぶー子の家にいた相方から「見つかった」と連絡があったのだ。
クー太は、出て行った窓付近の屋根に戻って来て鳴いていたとのこと。
本猫も、心細かったようである。
滅多に鳴かないのがネックになっていたが、さすがに鳴いた。鳴いてくれて良かったEE:AE5B1
その声に気づいて、救出となったのだった。
ぶー子の家は2階なので、戻るに戻れないだろうと心配していた。
猫らしからぬ程のおっとり君のクー太が、こうして帰れたことに感謝だ。
いや~、ほんと冷や汗でした。