人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

世界の広さを知る。

昨日、その後。

バレンタインにかこつけて、ちょっと飲むことにしたのだ。ご馳走とは言わなくとも、ちょっとスペシャル感のあるものを並べたい。

買い出しに行く前に「ある薬」を飲んだのだが、買い物から帰って調理をしている間に物凄い眠気が襲ってきたのだ。

異常な眠気だ。なので、薬の副作用であることにはすぐに思い当たったのだ。

世の中にこんな眠気があるのか、と思う程の眠気だ。

立っているその足も、今にも崩れ落ちそうだ。頭の中は現実と混沌が嵐のようにグルグル渦巻いている。手元もおぼつかない。

「眠い」という言葉では足りん。

昨日私は眠い眠いと何度か書いたが、あんなもの、これに比べれば眠いうちに入らない。

メディカルな眠気だ。人が作り出した、強制的な眠り。

そりゃもう眠りたかった。

しかしここで寝たら、夜に食べるものがない。

拷問的な眠気と戦いつつ、何とか調理を済ます。

頭の中は「眠い」を通り越して、イッちゃってる感じだ。闇の中の一筋の光をたぐるようにして、調理の手順を追った。

もうひとつノルマ、父に電話。一人暮らしの父の生存確認のため、兄と週に1回ずつ、電話をすることにしているのだった。

電話~~EE:AE474

しかも、用件のない、つまり目的のない電話。そのうえ相手は身内という、緊張感のなさ。

先週は猫が死んでしまい、そんな気分ではなかったのでお休みさせてもらったのだ。今回はサボれん。

久しぶりになったこともあり、父は上機嫌に良く喋った。

父が言う事に対する反応が、まるで浮かんでこない(笑)ロレツを回すので必死だ。

ロボットのような返答を繰り返したからか、会話は弾まず時々沈黙が入る。

それでも15分だ。良く頑張った。

余談だが、うちの猫が死んでしまったことは兄から聞いていたらしく、「お宅の猫ちゃんがアレだ、その、残念なことになったらしくて。」などと父は言った。

父なりの精一杯のオブラートが笑えた。

猫ちゃんって(笑)

あんまり眠いので何とかならないかと、ネットで調べることにした。

驚いたことに薬の名前を入れて「ね」を入力したら、「眠すぎる」が候補に挙がった(笑)

結果から言うと、飲んでしまったものはもうどうしようもない。対処法は普通の眠気に対するものと同じであった。

さて、この後はいけないことに、酒を飲む。

薬と酒の相性は、様々だ。

飲んでもさほど影響しないものから、ヤバいからやめとけレベルまである中これは、「ちょっとヤバいんでないか」というところだ。

どうヤバいかはどの薬でも同じく、「効果や副作用が大きく、または少なくなる」というもの。また酒自体の「効果」、つまり酔いの回り方も同じく。

そうなると、この場合のパターンは次の4つが予想された。

1・酔いは回らず、薬の効果は抜群。

2・酔いが回り、薬の効果も抜群。

3・酔いは回らず、眠気増強。

4・酔いが回り、眠気増強。

2狙いだが、外しても死にはしない。気にせず飲んだ。

果たして結果は限りなく2に近く、眠気は飛んで気持ちの良い宴となった。

布団に入るとまた心地良い眠気が舞い戻り、良く眠った。もうこれ、眠剤代わりでいいんじゃないのEE:AEB2F

ところがそんな心地良い眠りの中、なぜかアラームが夜中の変な時間に鳴ったので忌々しい。

それを消して寝てしまったので、本来の時間にそれが鳴ることはなかった。起こされて慌てて起きる。

なんだってあんな時間にアラームが鳴ったのだろう。夜中にセットされているアラームは、ひとつもない。

誤作動で時間構わず鳴られたんじゃ、今後もたまったものではない。

誤作動にしても、きっかけがないのだ。勝手に突然鳴り出すとか、そんなんありか。

・・・ないだろうな。

恐らくアラームは正しい時間に鳴り、爆睡していた私は勝手にそれを「夜中」と勘違いして消した。

正しい時間に消されたアラームは、その後鳴ることはなかった。

色々と、初めての体験であった。

これまで何度も「眠い」と言ってきたが、まだその先があったのである。

己の器の小ささを知った。

世界は自分が思っているよりも、もっと広い。