人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

再びライバルを拝みに

ビートルズのファンクラブから手紙が来た。

「ザ・ビートルズ・クラブ」、以前ダンナが入会してはいたが、なぜ今頃?

「ポールが来日する!!」それを手にしたダンナが驚いたように言った。

ええっ!?まだ来るか!?もう相当なご老体・・・。

「・・・これが最後になるかもしれない・・・。」いや、私はそこまで言ってないですけどEE:AE5B1

ということで、ポ-ル・マッカートニーのライブに行く事になったのだ。

ダンナは結構マニアックと言っていい程のビートル君だが、とりわけポールを愛していた。

私もビートルズは好きだが、解散してバラけてからは誰も積極的には聴いてこなかったのだ。

しかしダンナはひたすらにポールを愛し続け、前回のライブは私も一緒に行って、恐らく私よりも長く愛されているその人を見てきたのであった。

そればかりではない。

当時はまだファンクラブに入っていたので、どの飛行機のどの便で到着するかの情報が分かっており、空港まで行った(笑)

作られた通路で長い間彼を待ち、ダンナとポールをとらえる様にビデオカメラを構え、いざ現れたらあれよあれよと突き飛ばされはじき出され、結局ビデオには何も写っていなかったのだ。

あれは本当に恐ろしい体験であった。踏み潰されるかと思った。

一方ダンナは私とは逆に前へ前へ進み、ポールの手を触ったと喜んでいた。

この積極性、なぜ普段には発揮されないのだろうか。

そして私は、そこまでしてダンナに手を握られたりしたことがあっただろうか。

ファンクラブの手紙は、会員限定の先行予約の案内であった。

つまり、「ちょこっと早くチケットを売ってあげるから、もう1回ファンクラブに入りなさい」という脅しである。そしてダンナはまんまとそれに乗ってしまった。

数十冊もの封も開けられずにしまいこまれた会誌を思い出す。

「読むから」と言っているうちはまだ良かった。恐らくもうその存在すら忘れている事だろう。まだありますからね。

ファンクラブ再入会費8千円、チケット1万7千円×2。

確実にポールは私よりも愛されている・・・。