**ひとつ下の記事、「ぽ子の長い夜・1」の続きになっています**
「もう玉子酒は諦めて、安定剤を飲んで確実に寝る。」
そう決めて一度は寝る支度にとりかかったが、その間も玉子酒の美味しそうなイメージと、それがもたらすだろう多幸感がまとわりついてはなれない。
まるで誰かに自分を操作されているような呪縛である。
たまらずパソコンの前に戻り、「お酒と風邪薬」、「玉子酒と風邪薬を飲んだ」など、同じようなことを色んな角度から検索しまくる。
それによってはっきりしたのは、お酒と飲み合わせが悪い薬にはいくつかあり、その中には風邪薬、安定剤、鎮痛剤が含まれているということであった。
しかしこれは、悪い情報ではない。
これまで私は二日酔い予防に、何度も酔っ払って鎮痛剤を飲んでいるのである。それで何かが起こったことはない。
安定剤も、布団に入ってから飲むようにしているが、平気で酒と飲んでいる。
大したことではないのだ。何を今更ビビッているのだ。
しかし、酒の上に薬を2種類というのは、未踏の地である。
まさかひきつけを起こしたり失神したりはしなかろう、私は何に怯えているのか??
せいぜい一時的に肝臓にダメージがいく程度だろう。翌日から改めればいいじゃないか。
しかし翌日は金曜日であった。この期に及んで私は、花金を外で飲むつもりでいたのだ。
そしてその翌日が忘年会。肝臓くん、大忙しの予定である。やはりダメージは最小限にした方が・・・。
こんな感じでなんと、2時間も悩んでいた。
心を決めたのは午前1時だ。
このまま飲まないでいると、朝まで悩んでしまうだろう。この悩みに終止符を打つには、飲むより他はないのだ。
しかし日本酒、あったっけな??
手ごろなものはなく、秘かに酒蔵と呼んでいる収納ボックスには貴重な古酒とにごり酒しか入っていなかったのだ。
ああもう、決心したらこれだEE:AEACEもう止まらないぞ、古酒を開けてしまえEE:AE4E5
なぜ貴重な古酒の方を開けることにしたのかというと、こちらは数年分が5本セットになっていたからである。特別おいしいものじゃない、って言ってたし。
一番新しい平成12年のを1本。1本ぐらいいいでしょ。
買ってから3年は経ってると思うが、まさか玉子酒になるとは思わなんだ。
丁寧に包んである梱包材を外し、いざ。
・・・・・・笑ってくれ。私はどうしようもなく優柔不断な人間である。
ここまできて、また迷いが出た。
一番新しい平成12年、と言ってももう10年以上前のものになるのだ。
昭和44年のものから始まり、飲み比べていくのは楽しいだろう。どう味は変わっていくのか??
ああ、平成12年の味も惜しいEE:AE5B1
結局私はまたこれを包み直してしまい、にごり酒を開けた。
ジャーンEE:AEAAB
2時間の苦悩の末の、禁断の甘い汁である。
日本酒1合、卵1個、砂糖大さじ2。
ううっ、うまそう、風邪引いて良かったかも、いただきますEE:AEAAB
!!
一口飲んで、思わず顔を上げてしまった。
これ・・・、
チョー美味しいEE:AEB64
アルコールがキツかったが、一気に半分ほど飲み、あとはグッグッと追い込むようにあっという間に飲みきってしまった。
こりゃあんた、デザートだよデザート。
すぐにおかわりを作る。
いまさらこんなところにこだわっても仕方はないのだが、カロリーが心配になり、砂糖を少し減らす。
いや~~~~、何杯飲んでも美味しいねぇ。
鼻が詰まってるから、ホットチョコレートだよ。
チョコレートのカクテル。うま~~~~~EE:AE478もう1杯。
かくして。
心配には及ばずぐっすり眠り、風邪は悪化という結果であった。
玉子酒で風邪は治りません。
でも美味しいヨ^^