冬が来た。猫団子の季節である。
姉妹猫のラとミは仲良くくっついて寝ているが、大五郎とエルは他人ならぬ他猫である。一緒に寝ることを好んではいないようだ。
もっともエルは、猫とは寝ないので近づきもしない。
問題は大五郎である。
ひとりで寝ると寒いのか、くっついて寝たがるのである。
ラもミも最初のうちはウーウーと唸っているが、やがて諦めてくっつかせる。こうして猫団子ができあがるのであった。
寒くなってきたので、冬の猫のベッドを出したのだ。
ベッドと言っても人間のように「上に寝る」のではなく、「中で寝る」フカフカの容器のようなものである。
定員は2匹と思われるが、こうなると大五郎が困る訳だ。
大五郎はここが気に入ったようで、一緒に入りたい。しかしすでにラとミで満室である。
そういう理屈は分からないようで、「寝たい」「寝よう」と至極単純な思考である、彼はお構いなしに入っていく。
いつも以上にウーと言われるが、ダイも引かない。
やがてこうなる。
こちら、もうはみ出してます。
ミはほとんど下敷きである。
まぁ、なんだかんだ微笑ましいのだが、このベッド、実はダイが先に入っていると誰も入って来ない(笑)
可哀想だが、姉妹には嫌われているのである。
その代わり、エルはちょっぴり心を許している。
冬の風景であった。