人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

長い長い二週間

EE:AEA8D私はいつも寝ている寝室で寝たい。

EE:AEA8Dエルは人間と寝たい。

EE:AEA8Dダイは猫だけにできない。

EE:AEA8Dラとミは誰がいてもいいけど、静かに寝たい。

まるでなぞなそのようだが、昨夜寝る段階になって私は頭を抱えてしまった。

ダンナが昨日から夜勤に入った。

所属する部署が今年度から変わったので、初めてのことである。

エル担当のダンナが夜いないので、困った事になってしまった。

ちなみにいつもは私はダイゴと寝て、ダンナはエルと寝て、ダンナの寝ている寝室とリビングはラやミも行き来できるようにしている。

入ってこないらしいが(笑)

さて、こうなると答えはひとつである。

ラとミをリビングに置いて、エルとダイを寝室に連れて行く。

えこひいきの臭いがするかもしれないが、慣れないダンナの布団で寝不足はしたくないし、ラとミも連れて4匹で寝室に行ったって寝不足の予感である。

二週間の我慢だ、と言い訳し、2時近くに寝室に上がった。

エルと寝室で寝るのは、ダイが来てから初めてである。

時々寝室で対面させた事はあるが、ダイ臭が充満しているようで落ち着かず、長い時間いたことはない。

この頃はかなり近い距離でいる事があるし、警戒心もほとんどなくなったようなので私もちょっと油断していた。

だいたい寝室に行くまで、私はエルとダイを片手にふたつ一緒に抱えて行ったのだ。

どちらも大人しくしていた。

しかしそれは、寝室に入るまでの話であった。

2匹を床に下ろして横になると、すぐに足元でエルがフーフーと威嚇する音が聞こえてきた。

なぁに、そのうち慣れるだろうと待ってみたが、慣れるどころかエルはますます興奮してグー、と唸りだした。

ダメだ、いつもはこんなんじゃないのに、アウェー感が嫌なのか。

観念して私は2匹を連れて1階に下り、リビングとダンナの寝室との境の戸を開けたまま、ダンナの寝室で寝ることにした。

誰でも来なさい。誰でも受け入れますよ。

私は聖書の言葉のようなものを心の中で唱え、目を閉じた。

やはり来たのは小さいの2匹である。

エルは自分のテリトリーであることをダイに教えるように、枕のすぐ横に丸くなった。

しかしダイときたらすっかり元気になってしまい、エルにちょっかい出しながら部屋を走り回っている。

勝手に走り回ればいいものを、いちいちエルにちょっかいを出すので、そのたびエルは起こされて、寝場所を変える。

騒がしいので私も眠れない。

ダイゴ、追放。

まぁ去勢手術をするまでは、まだまだ隔離しなくてはならない場面があるのだ。

ひとりの時間にも慣らせておくにこした事はないだろう。

ここでも自分に都合のいいように言い訳をし、ダイを寝室に置いて来た。

私はダンナの布団に横になる。

エルはその隣で横になる。

気のせいか、「やれやれ」とゲンナリしているようでもある。

やれやれ。

長い二週間になりそうだ。

久しぶりに新聞配達の音を聞いた。

「ただいまEE:AEACD

寝不足でゲッソリ起きた私の前に、仕事を終えて自由時間を手に入れたダンナがイキイキと立っていた。

午前6時半である。

眠くて仕方がないので、ダイを下ろして私は2階の寝室に引っ込んだのだが、次に起きたらダンナは赤ワインを飲みながら映画を観ていた(笑)

やれやれ。

長い二週間になりそうだ。