子猫の大五郎がリビングにデビューして、数週間が経った。
もうだいぶ関係もこなれてきたようで、良し悪しはとにかく、形は出来上がってきたように思う。
最初のうちこそみんなに威嚇されてきたダイも、今ではよほどの事がない限りそのようなことはなくなった。
面白いのは、ラとミは比較的早くダイを受け入れたのに対しエルはなかなか警戒を解かなかったのだが、今ではエルの方が仲がいいのである。
仲がいい、というとちょっと語弊があるが、まぁダイとの距離はラミより近い感じである。
ラとミはもうダイにはあまり関心を示さず、ちょっかいを出されるのを嫌がって、しつこくされると「ガウッ」と威嚇をする。
見ていると、ちゃんと相手は子猫であることを分かっているようで、ギリギリまで耐えてから短く叱るのである。
しかしその叱り方が容赦ないので、ダイはすぐに引っ込む。
こんな感じでラミとはしっかり上下関係ができたようで、ダイの方も無駄にちょっかいを出さないようになった。
その分エルの方に向くのだ。
エルも最初の頃こそ酷く興奮して近づけさせなかったが、距離が縮まってくると、良く追いかけ回されるようになった。
どうやらエルは、うまく彼を扱えてないようである。
しつこくされても「コラ!」と言えないようで、最終的にはいつも逃げ回っている。
かと言って追われるだけなのかと思いきや、ダイが離れるとついて行くのである。
このチビが気になって気になって仕方がないようで、あんなに追い回され、蹴散らかされても、何となくいつも側にいてダイを見ているエルなのである。
ただダイは、エルが寝ようとしていても平気でちょっかいを出してくるので、それには困っている。
今のところエルだけ別にして寝かせるようにしているが、エルはひとりでは寝ないので、私かダンナと寝るようにしている。
ダイのやんちゃぶりに、ラもミもエルも疲れてはいるようだが、子猫だからある程度は仕方がない。
今、ラとミは寄り添って眠り、エルはレジ袋をくわえたまま床に伸び(鬼ごっこに疲れている)、ダイはゴミ箱にスッポリ入って遊んでいる(鬼ごっこに飽きたようだ)。
ダンナがキャットウォークを作ってくれるというので、それができればもっとそれぞれのプライベートゾーンができて、それぞれのストレスが減ってくれるんじゃないかと思う。
しかし動物の世界でも、チビは大目に見てもらえるようにできてるんだなぁと感心した。
姉ちゃん達をねぎらってやらねばなるまい。
ダイを見つめるエル。
良く見る光景だ。
遊び疲れて眠る2匹。