「買い物依存症」という精神疾患が存在するらしいが、分からなくもない。
私達は、途中で10分ほどの休憩を入れただけで、何の苦痛も感じずに約8時間買い物をし続けた。
気分は高揚し、疲れを感じないのである。
普段買わないような高い服を買い、千円もするハンバーガーを食べ、新品の本を買った。
使えば使うほど気持ち良く、金の事などどうでも良くなってきた。
下ろした金はあっという間になくなったが、まだまだ欲しい物は残っている。
「今日は早く終わりそうだから、そっちに行くよ。」
昨日も仕事だったダンナだが、会社が移転して虎ノ門から戸田公園になったので、そこからこの越谷レイクタウンまで来る事になった。
「お父さん、来る・・・。」
「・・・おねだりアイテムを決めておこう・・・。」
ダンナは来るなり3500円のグラスをねだられ、まぁこれは以前から買おうと言っていた物だったからまだいいだろうが、その店で急に洗面器と手桶が欲しくなった。
合わせて1万近くなったが、私はもう精神疾患にかかっていたので単純に嬉しかっただけである。
しかし、さすがにこの上服を買わせるのは気が引けたので、ダンナ達と別行動して自分で買う事にしたのだが、だって買ってくれるって言うんだもんEE:AE478
割引があって少し安くなったのが救いである。
その後ぶー子はどうしてもシューティングゲームをやりたいというのでゲームコーナーに行き、ダンナは腕が痛くなるまで銃を撃ち続ける羽目になった。
やっと晩御飯にしようとレストラン街に行ってみたら、どこももう店じまいをしていた。
仕方なく駅の近くにあったサイゼに行こうと言ったのだが、それならもう新秋津まで帰って飲んだ方が後が楽だという事で、地元に戻る事にした。
白木屋では私もぶ-子も容赦なく飲み食いし、諭吉が消えた。
ダンナ・・・。
仕事が終わってレイクタウンまで来てたかられ、ゲームで疲れ、楽しみにしていた食事は結局地元の居酒屋で、そこでもむしりとられる。
悪気はなかったのだが、やっぱり悪かったなぁと後から思うのであった。