月4枚(8枚から減らしたのだEE:AE4E6)のノルマもクリアできないのに、横でぶー子が観ているからつい覗き込んでるうちにハマッてしまった。
監督:是枝裕和
キャスト:柳楽優弥、北浦愛、木村飛影、清水萌々子
それぞれ父親の違う幼い弟、妹たちと暮らす小学6年生の明。
そこにはどの父親もいないが、優しい母親とつつましやかに暮らしていた。
ルールは、「静かに暮らす」、「外に出ない」。
戸籍のない彼らは、学校にすら行かずに文字通り静かに静かに暮らしていた。
しかし母親は、優しく愛情を持って接してはくれたが、「母性」が欠落していた。
やがてまた新しい男に夢中になり、だんだん家に帰らなくなる。
3人の弟・妹を抱えて、明は保護者としての生活を余儀なくされていく・・・。
もう、本当に切ないEE:AEB69
何が切ないって、こんなに生活が逼迫しても、兄弟が4人揃っているから笑顔があるのだ。
明はお金がなくなっても、そんな素振りもみせずにみんなを守る。
みんな明を信じて寄り添っていく。
小さないさかいはあっても、揺るがない兄弟たちの絆がある。
そんな姿が切ないのだ。
「誰も知らない」というタイトルの通り、彼らは世間の誰にも知られずに生活をしている。
知られればもっと救いのある生活ができたかもしれないが、明が4人で暮らすことを選んだために、どんどん窮地に追い込まれていくのである。
それでも悲惨なムードを感じさせないあたりが、余計に悲しい。
ストーリーは淡々と流れていく。
純粋に生きる彼らが、美しい。
これは実話をモチーフにしたという事だが、このような環境下にある子供達は、案外多いのかもしれない。
もしかしたら隣に、向かいに、食べるものにすら困る子供たちがいるのかもしれない。
母性・父性がない親なんて、結構いるものだ。
そんな前提で、そんな子供たちを見つけ出せる社会が、今、必要に思う。
ところで、ストーリーも非常に濃いものがあったが、子供たちの演技にも目を見張るものがある。
自然体で、「あ~、子供ってこうだよね」と思い出させるものがあった。
最年長の明にしても、それぐらいの年頃の複雑な思いが良く表現されていたと思う。
監督の方針により「演技を知らない(しない)子供」が集められ、子供たちがカメラを意識しなくなるようにした上で台本のセリフをその場その場で口で伝えるというかなり特殊な方法で撮影したとのこと。(ウィキペディアより)
本当にイキイキとした表情が見ることができる。
ちなみに明を演じた柳楽優弥は、カンヌ国際映画祭で日本人初、そして最年少の最優秀主演男優賞を受賞したそうである。
こうしてみると、すごい!!と思わすにはいられない。
カンヌ国際映画祭 男優賞(←クリックしてね。)
映画祭では、受賞に不利と言われる最初の方に上映されたにも関わらず、審査委員長だったクエンティン・タランティーノに「個人的には、彼の表情が一番印象深かった。毎日多くの映画を見たが、最後まで印象に残ったのは彼の顔だった」と言わせたらしい。(ウィキペディア)
また、YOUのフワフワしたお母さんも、なかなかハマッていたと思う。
ちなみにコンビニの女性店員は、挿入歌を歌うタテタカコとのこと。
ぽ子のオススメ度 ★★★★★
ダンナのオススメ度 ★★★★☆
何とも切なくて、実話だと思うと怒りと悲しみが・・・EE:AEB66
子供達の演技がEE:AEAAD特に男の子が最高ですEE:AEAD8
ぶー子のオススメ度 ★★★★★
こんな映画、と、まとめられないけど、ただ切なくて深くて愛しく感じた・・・。
子供達の演技力の凄さ◎