たいがい昼ご飯は、インスタントラーメンである。
この頃は「サッポロ一番みそラーメン」の他に、マルちゃんのカレーうどんも良く食べるようになった。
だいたい昼はどちらかである。
そうなると、夕方仕事中に腹が減ってくる。
晩御飯まで持ちそうもないので帰りにつまみ食いアイテムを買うか、残り物を食べるかしてしまうのが日常であった。
何もなければ生卵である。
今日はつまみ食い用に、ホタテを買った。
刺身で食うが、買ったのは刺身ではない。
貝のまんま、「ホタテ貝」だ。
何でって100円だったからだが、これなら小さいから晩御飯にも響かないし、何より刺身である、ウマイ。
家に帰って猫たちにご飯をあげると、私の番である。
ホタテを流し台に置き、ナイフを貝柱に入れる。
大掛かりなつまみ食いである。
中身を取り出すと貝柱と貝ひもだけ残し、貝柱を2つにスライスして貝ひもと一緒に小皿に乗せた。
醤油をたらしてわさびを添える。
グフッ。
わりーね、みんな。
おろしたての厚切りホタテは、ムチャクチャ旨かった。
しかし貝柱に一口ずつ、貝ひもに一口、三口の贅沢であった。
当然腹は満たされるどころか、寝た子を起こした状態になる。
冷蔵庫を開けると、納豆発見。
これは生卵の一歩手前のアイテムである。
こいつをソロで食べるが、今日の納豆はミツカン(「MIZKAN」ときやがった。「ツ」が「Z」としゃれてやがる)の金のつぶシリーズ「とろっ豆」であった。ハズレだ。
私は納豆を買うときに銘柄ではなく値段で選んでいるが、半額のシールがついていたので安いから買ったのだろう。
しかし何でハズレかというと、タレがゼリー状になっているからなのである。
なぜゼリーにしたのか、小袋を使わず「環境に優しい」と書いてあるが、こりゃ失敗である。
うまく混ざらないのだ。
納豆とうまく馴染まないので、ところどころ味が濃すぎる納豆ができてしまう。
いくら環境に優しくても、肝心の納豆がこれでは困る。
困った納豆が残っても困るのでこれを食べる事にしたが、時間をかけてできるだけ丹念に混ぜ込んだ。
練るように、時に大きく、時に小さく。
するとやがて納豆は色を変え、繊細な泡を含んだ優しい粘りを持った。
食べてみるとクリーミーでまさに「とろっ豆」。
このイタリア語のようなネーミングに偽りなしだ。
なんだ、私の混ぜ方がせっかちだっただけである。
納豆もとても美味しかったので味覚的には満足したが、腹はまだまだ納得していない。
何となく電子レンジを開けたら、ダンナが朝食べた鯖の味噌煮の食いカスが入っていた。
そのまま流しの三角コーナーに入れると猫が食べてしまうため、このように一度レンジによけているのだ。
サンマとサバ。
火を通すならダントツ好きな魚である。
ダンナは魚の皮は食べないので、いつも残してある。
その上、骨についた部分も雑に食べるので、私にとってはまだまだ食べられる残りカスだ。
ゴクッ。
いただきます。
美味しかった。
もうこの辺にしなくては。これが晩御飯になってしまう。
まだまだ食べ足りなかったが、理性で押しとどめた。
気分を変えるために、バッグから携帯を取り出した。
その時にバッグからまんじゅうを発見。
私はまんじゅうなど、食わん。
酒飲みの定めで、甘いものは食べられないのだ。
特に和菓子は無理して食べる領域で、もらうと結構迷惑なものであった。
なので娘ぶー子にやろうと思っていたのだが、ふと思い出した。
「それが、結構うまかったですよ。」
やはり酒飲みの課長がそう言っていたのである。
それでも上司グッティ氏は「いらない」と私にくれたが、そんな訳でバッグの中には2つ、「茶マン」と書かれた大きなまんじゅうが入っていたのだ。
茶マン。
「マン」がカタカナだったりして何だか下品な感じだが、一応真面目なまんじゅうである。
中途半端に満たされつつある腹にまんじゅうはキツいが、2個もあるのだ、1個ぐらい私が担当しないと。
課長も旨いって言ってたしね。
ほ、ホントに旨いEE:AEB64EE:AE46FEE:AEAAB
本当に旨かった。
甘さ控えめのつぶあん、皮はフカフカ。
あまりの旨さにもっと食べたくなり店を検索したが、南埼玉郡にまで行かないと買えそうもない。
茶マン。
すっかり満たされてしまった。
これがぽ子のおやつである。