多分、私がサザンをアルバム単位で聴いたのは、これが最後だったと思う。
桑田佳祐が監督した映画「稲村ジェーン」のサントラ。
これは、その1曲目に入っている曲だ。
デビュー当時は海や夏を題材にしたビーチサウンド的な曲ばかりであったが、彼らは時と共に「挑戦」ともいえる変化を遂げ、その時々で素晴らしいサウンドを聴かせてくれた。
このアルバムに収められた曲もジャズ、アカペラ、カバーなど、多彩なジャンルに渡っている。
アルバムタイトル曲「稲村ジェーン」は、ラテン系の哀愁を漂わせた名曲である。
ここに貼った動画は映画から持って来たようだが、キャストの古臭さはさておき、まるでPVでも見ているような幻想的なものだ。
それが、情熱を抑えたような曲調と相まって、いい雰囲気を出している。
しかし映画自体は不評だった。
私もテレビでやった時に見たが、正直サッパリ面白くなかった。
この頃のような勢いはだんだん失われていったように思えるのだが、彼の情熱はどこへ行ってしまったのだろうか。
それとも私がこの時代で止まっているだけなのだろうか。
稲村ジェーン / サザンオールスターズ