「どうかお願いします。」
約束するから。
ワイン、飲まない。
ビールかサワー以外、飲まない。
日付が変わるまでに帰る。
必死である。
ぽ子さんも行こうよ~EE:AEB86、と誘ってもらったのはいいが、前回の飲みで急性アルコール中毒的酔っ払いとなって、散々周りに迷惑をかけて終わっているのだ。
ダンナからは「もう飲みに出せません。」と言い渡され、「もう二度と飲みに出ません。」と自ら誓ったのは1ヶ月ほど前の話である。
あんなに迷惑かけたのに、誘ってくれたんだよ。
ここで断ったら、もう誘われなくなっちゃうかもしれないよ。
ちゃんと飲めるところをみんなに見せたいよ。
卑怯な口説き文句である。
これでNOと言ったら、嫌なヤローじゃないか。
お願いします、願いします、お願いしますー・・・。
拝み倒すというのは、こういうことを言うのだろう。
私はダンナに選択肢すら与えていない。
お願いします、と頼んではいるが、強引にウンと言わせているだけである。
かくして外飲み権を獲得したのだが、私は約束を守らなかった。
店を出た時にはもう日付は変わっていたのだが、実は私は、意図的に時計を見ないようにしていた。
楽しくて帰れなかった事もあるが、結構シャンとしていたのできちんと帰れる自信があったのだ。
勝因は、焼酎を飲んだ事だろうか。
悪酔いもせず、二日酔いも軽かった。
次はあるのだろうか。
毎度あそこまで拝まなくてはならないなら結構ホネだが、1歩、前進したはずだ。
しかし、あさっては上司アンガの結婚式&披露宴である。
ここで後退しないように、祈る。