人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

Evil and flowers / ボニー・ピンク

今思い返しても本当に辛い頃だった。

彼は私と別れたいといい、私は別れたその後に彼のもとに何が待っているのか知っていた。

私はムチャクチャな生活をしていたが、そんなことはいつまでも許されるものではなかったのだ。

文字通り私は地獄に突き落とされた。

何時間にも感じられる呪わしい1秒を過ごし、1日が終ったことに安堵する。

しかしやがて来る明日も拷問のような1秒の繰り返してある。

辛い毎日であった。

五感も麻痺し、ただ呆然と生きていたあの頃、やっと聴いた曲はたまたまボニー・ピンクのアルバムだった。

何でも良かったのだ。

何かが私の気を紛らわせてくれれば良かっただけである。

この「Evil and flowers」は冒頭と巻末に2回入っている。

確か後に入っているほうがこのピアノ1本の方だった気がするが、もう何年も聞いてないので自信はない。

先に入っているのはバンド形態のまったりしたヴァージョンだ。

私は断然ピアノ1本の方が好きだ。

Go somewhere to find yourself

あなた自身を見つけに、去るがいい。

別れる事が彼の幸せだと思う気持ちと、私達の絆を信じたい気持ちとがせめぎあっていた。

自分の存在が彼を苦しめている事が、私を苦しめた。

今でも聴くとあの頃を思い出す。

音楽には記憶が宿るのだ。