強迫観念というものは、誰しも少なからず体験するのではないのかと思うが、度を越すと地獄である。
監督:ジョエル・シューマッカー
キャスト:ジム・キャリー、ヴァージニア・マドセン
これは、「23」と言う数字に囚われた人間達の話である。
世の中には数字が溢れているが、その中で23が絡む割り合いはどれぐらいだろう?
これが、一度気になってしまうと23だらけなのである。
冷静に考えれば23に限らないのだろうが、ひとたびその数字に囚われてしまった者には恐怖以外の何者でもない。
彼らには23は不吉な数字なのである。
ウォルターをこの地獄に引き込んだのは、1冊の本である。
読めば読むほど自分と重なっていく。
著者は誰?
何のために?
そしてその本の23章は・・・。
見る側は、主人公ウォルターと同じように、不安と恐怖を感じる事になる。
しかし、23への異常なこだわりには冷静に見ることができるので、そのギャップが謎解きへ誘う。
「著者は誰なのか」というのが最大の謎なのだが、これが本当にわかりそうでわからないので、最後まで目が離せない。
精神異常者にありがちな、理解出来ない行動が薄ら怖い。
そこに謎が絡んできて異様な雰囲気をかもし出しているが、家族がひとつになって乗り越えていこうと頑張る姿がとても微笑ましい。
特に息子の健闘が光っていた。
最後は「衝撃のラスト」だとか「大どんでん返し」だとかいうものはなかったにせよ、「なるほどなぁ」とキッチリ納得のいく終わり方で、サスペンス映画を観たにも関わらず爽やかな気持ちになった。
ぽ子のオススメ度 ★★★★☆
ダンナのオススメ度 ★★★☆☆ ややこしい。
ぶー子のオススメ度 ★★★☆☆ またこのテか。